2022年は円安ドル高にブレーキ?米利上げ、新型コロナ、中間選挙、為替相場を左右するイベントを考察
新年相場見通し~為替~
主要な金融商品の2022年相場について専門家に聞く年始特別連載、第3回目は「為替」です。 昨年年始の相場展望ではドル円相場は円安トレンドと予想し、概ねその通りの展開でした。今年はどうなるのか、昨年に引き続き大和証券の石月幸雄・シニア為替ストラテジストに解説いただきます。
2022年米国株は“適度で健全”に、予想するNYダウとS&P500の水準は?
新年相場見通し~米国株~
主要な金融商品の2022年相場について専門家に聞く年始特別連載、第2回目は「米国株」です。米国ではインフレへの警戒感が高まり、株価の先行きは不透明となっています。今年はどうなるのか、大和証券の壁谷洋和・チーフグローバルストラテジストに解説いただきます。
2022年のSDGsで進展が期待できる10の注目トピック、脱炭素・生物多様性・男性育休・DX…
SDGs=2030年までに持続可能な世界へ
「SDGs(持続可能な開発目標)」と聞いて、皆様はどのような世界を思い描くでしょうか。SDGsは2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す17の国際目標です。2015年の採択から6年が経ち、目標年まであと8年になりました。
メタバース主要技術の特許件数は日本が世界2位!投資相次ぐ日米12銘柄を一覧紹介
日本企業は波に乗れるか
2021年10月28日、フェイスブックはメタ・プラットフォームズ(以下、メタ)へと社名変更を発表しました。メタバースの構築に力を入れていくそうです。この社名変更発表以降、メタバースやその関連技術への注目度が急上昇しています。今回はこのメタバース市場について解説します。
世界中の人が日本水準の生活をするには地球が何個必要?持続可能な消費と生産を考える
SDGsゴール12「つくる責任、つかう責任」
皆さんは、今の暮らしを維持するのに地球が何個必要だと思いますか?世界中の人が日本水準の生活をするには、地球が2.9個も必要とされています。持続可能な「地球1個分の暮らし」を取り戻すには、どうしたらよいのでしょうか?
オミクロン株出現に動揺する株式市場だが“ケガの功名”も?市場が学ぶコロナとの闘い方
今のところパニックには陥っていない
11月の株式市場は、月半ば頃まで株価は堅調に推移し、欧米では最高値更新の展開となりました。日経平均株価も一時、3万円目前まで上昇する場面がありました。しかし、ブラックフライデーの週末(11月26日)に、新型コロナの変異株・オミクロンの脅威が伝わると、市場では一気にリスクオフが進み、相場は急落しました。<写真:ロイター/アフロ>
COP26「グラスゴー気候合意」で高まる日本への圧力、各国の削減目標と比較
気温上昇を1.5℃に抑える努力追求へ
英国グラスゴーで10月31日から開催された第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)は、11月13日に「グラスゴー気候合意」を採択して閉幕しました。地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」で合意された、産業革命前からの気温上昇を2.0℃に抑える目標から前進し、1.5℃を重視して排出減に向けた取り組みを進めることで一致しました。主要議題の一つである温室効果ガス削減目標と実行計画について、直近では豪州やロシア、サウジアラビア等が新たな目標を表明しています。
インフレに苦慮するFRBとデフレ脱却を目指す日銀、来年以降は円一人負けに?
為替市場のテーマは引き続き各国の金融政策
ドル円相場は再び115円に接近するなど、円安が進行しています。ここでは、各国の金融政策の方向性という視点から今後のドル円相場の行方を予想してみたいと思います。
ナスダックが11連騰!高値更新の米国株に大きな崩れは想定しづらいワケ
米金利の低位安定が背景、日本株も米国株を追随へ
11月のFOMCと米雇用統計の発表を理想的なかたちで乗り切った足元の米国株式市場では、主要株価指数が軒並み最高値を更新しています。ナスダック総合指数は11月8日にかけて11連騰を記録し、この間、S&P500とともに8日連続で史上最高値を塗り替えました。衆院選直後に大きく上昇した後は、じりじりと値を切り下げる日本株とは対照的な動きといえます。
海外マネーが注目する日本のスタートアップ、コロナ後に海外投資家比率が高まった銘柄は?
イノベーター支援が課題
日本には、世界に誇れる技術をもった製造業が多いですが、かつてと比べると世界経済における存在感は薄らいでいる印象です。一方、米国では近年、フェイスブック、アルファベット、アマゾンといった創業から比較的日が浅い企業がイノベーションの牽引役となり、自社と米国株式市場の時価総額を大きく拡大させてきました。コロナ後の経済成長において欠かせないのが、DX(デジタルを活用した変革)や脱炭素などに対応した新ビジネスの創造です。米国に比べると国内では、新ビジネスの創造を担う若い企業の存在感が増しているとは言いがたく、資本市場としては、こうしたイノベーターを支援し、いかに大きく育てていくのかが課題といえるでしょう。
このままでは魚が食べられなくなる!?サステナブル漁業へ、取り組みの最先端を解説
トレーサビリティ(生産履歴の管理)の高い企業は利益率改善へ
近年、漁業資源が減少しているというデータが続々と発表されています。このままでは将来、魚が食べられなくなるかもしれないとも言われています。日本ではカレイ類の漁獲高が1960年代の60万トンをピークに減少し、2010年以降はピークの10分の1を下回りました。サンマも1958年の57.5万トンをピークに2015年以降は10万トン前後と不漁が続いています。今回は、漁業資源の危機的状況と、保全にむけた世界の取り組みについてご紹介します。
「悪い円安」が進行している…?円安ドル高トレンドが長期化する可能性を検証
市場では「スタグフレーション」警戒の声も
ドル円相場はなかなか方向感が掴めないでいましたが、9月下旬以降、円安ドル高方向への動きが顕著となっています。10月中旬には、2018年11月以来、2年11ヵ月ぶりの水準となる1ドル=114円台を示現しました。今後、一段と円安が進行する可能性があるのか検証してみたいと思います。
急激に高まるインフレ懸念、背後にある原油高騰を抑えるために必要な2つのこと
WTI原油価格が2014年ぶり1バレル=80ドル台に
10月も後半に差し掛かる世界の株式市場では、相場が回復傾向を示すものの、先行きの不透明感が完全に払拭されたとは言いがたい状況にあります。懸念材料として注目されているのは、インフレ加速とその背後にあるエネルギー価格の上昇です。
米9月雇用統計が予想より悪くても、米テーパリング11月開始見通しは変わらない理由
発表直後は一時ドル下落なるもその後買戻しの動き
10月8日(金)に発表された米9月雇用統計は、事業所調査ベースによる非農業部門雇用者数(以下 NFP)が前月比19万4千人増と、事前予想中心値の50万人増に比べてかなり弱い内容となりました。2か月連続、予想よりもかなり悪い内容でした。前月・前々月分は併せて16万9千人上方修正されましたが、この上方修正を含めても、かなり弱い内容です。ただ、家計調査ベースによる米9月失業率は、事前予想中心値の5.1%に対して4.8%と、かなり改善しており、前月の5.2%からもかなり改善しています。失業率の低下は、21歳以上の女性と黒人の労働参加率低下を受けたためとのことです。米失業保険の上乗せ給付失効(9月6日)と学校再開(フル面談授業再開)による子供を持つ(母)親のパート就業再開で、9月のNFPは回復するとの期待が強かった分、今回のNFPの数字は失望する内容です。米国では引き続き、新型コロナウィルスのデルタ変異株の感染拡大と、一部の州でのワクチン接種率低迷が、懸念材料になっているようです。
日本株のESG指数パフォーマンスは良好?年金基金の運用成績からESG投資の未来を考える
GPIF『2020年度ESG活動報告』より
私たちが将来安心して暮らしていくための制度として、年金制度があります。日本の年金制度は現役世代が納める保険料で、その時々の高齢者世代に年金を給付する「賦課方式」が基本です。GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)はこの年金積立金を国内外の資本市場で運用し、その運用収益や元本は概ね100年の財政計画の中で、将来世代の年金給付を補うために使われています。
米国テーパリングは年内開始へ、新興国通貨は金融引き締めを乗り越えられるのか
2022年以降の為替市場を展望
今年の為替市場における最大のテーマは米連邦準備制度理事会(FRB)のテーパリング(資産購入の段階的な縮小)のタイミングでしたが、概ね決着がついたと言えそうです。パウエル議長をはじめ多くのFRB関係者が年内開始を支持する発言をしており、市場からそれに異を唱える声はあまり聞かれません。おそらくは、11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)でテーパリングが決定され、12月から開始というスケジュールが有力でしょう。ここでは、FRBのテーパリング後の為替市場、とりわけ新興国通貨の値動きを展望してみたいと思います。
日経平均株価3万円は通過点、米金融正常化が日本株のさらなる追い風になると読むワケ
政局の好転、新型コロナの感染減少、株価のもどりは必然か
昨年9月から11ヵ月連続で月末(月の最終営業日)の株安を記録していた日本株は、今年8月に1年ぶりに月末株高を記録しました。前日まで27,000円台で推移していた日経平均株価はおよそ3週間ぶりに28,000円台を回復。その後、28,000円台にはわずか3日間滞在しただけで、週末の9月3日には29,000円台に到達しました。そして、翌週の9月7日には、4月上旬以来となる30,000円を一時回復し、およそ5ヵ月にわたった調整を、わずか1週間余りで埋めるほどの急展開を見せました。さらに14日には終値3万670円と、31年ぶりに高値を更新しました。1年ぶりの月末株高がこのような展開を暗示していたかのようにも見えますが、直接的な原動力は、菅政権の退陣に伴う、新しい首相の下での新たな政治への国内外の期待と捉えることができます。
米8月雇用統計が弱い結果でも、米テーパリング年内開始見通しに変更なしと読む理由
バランスとれた米FRBパウエル議長発言
9月3日(金)に発表された米8月雇用統計は、事業所調査ベースによる非農業部門雇用者数(以下 NFP)が前月比23万5千人増と、事前予想中心値の73万3千人増に比べてかなり弱い内容となりました。前月・前々月分は併せて13万4千人上方修正されましたが、この上方修正を含めても、かなり弱い内容です。ただ、米8月失業率は前月の5.4%から、市場予想通りの5.2%まで低下しており、一概に弱いとは言えないと思われます。