はじめに
失敗を少なくする運用方法 最低限これだけは押さえよう!
ひと昔前に投資信託を購入して損をした人の中には、上記のような誤った運用法に導かれてしまったと言えます。このような失敗体験で投資信託嫌いになってしまったとしたら残念なことです。これからお話しするのは投資信託の運用に必要な最低限のポイントです。
一括で購入しない
まとまった資金が手元にあったとしても一括購入はオススメできません。積立で買付タイミングを分散することにメリットがあるのです。「ドルコスト平均法」と言われる投資手法で、毎月一定額を均等に継続買付することで投資信託の購入額を平準化します。投資信託は価格が変動するので一括購入の高値掴みを避けることにもなります。
手数料(コスト)を低くする
投資信託を運用するにはコストが発生します。株式の場合、購入時と売却時に売買手数料のコストがかかりますが、投資信託の場合には以下のコストがかかります。
1.購入時の販売手数料
販売手数料は投資信託によって異なります。ノーロードと言われる手数料が無料のものもあります。また、同じ投資信託でも購入先(銀行・証券会社など)によって異なることもあります。例えば同じ銘柄のビールでもコンビニや格安スーパーで購入すると値段が異なることと同様です。
2.保有時のコスト(信託報酬)
信託報酬は、保有していれば毎日ファンド資産から引き落とされるので、なるべく低く抑えたいコストです。投資信託には「インデックスファンド」と「アクティブファンド」の2種類のファンドがあります。
インデックスファンドはアクティブファンドより信託報酬が低くなります。その理由は、これら2つのファンドを運用する方法が大きく異なるからです。インデックスファンドは、TOPIXなどの指数に連動した運用成績を目指すように銘柄が構成されていることから運用の手間がかからないといえます。それに比べてアクティブファンドは、インデックスの指数を上回るように運用されるため、手間がかかりその分コストも高いのです。
3.売却時の信託財産留保額など
信託財産留保額は換金時に支払うファンド繰入れ金です。他にも解約手数料がかかる投資信託もあります。
投資信託は元本変動型の金融商品ですから、失敗を少なくすることが成功へ近づくことになります。そのためにできることが積立投資と運用にかかるコストをなるべく少なくすることです。
しかし、6,000本以上ある投資信託から選ぶのはハードルが高いことでしょう。そこで登場したのがつみたてNISAです。つみたてNISAは、金融庁が精査した低コストの投資信託が揃い、分配金や譲渡益が非課税になる制度です。
投資信託に再チャレンジしたい人は老後の備えに検討してみてはいかがでしょうか?