生活者の新しい消費観・消費行動を解説する連載の第2回は、博報堂生活総合研究所(以下、生活総研)のロングデータを取り上げます。生活総研は1993年から、「ものを買いたい・サービスを利用したい」という気持ちが最高に高まった状態を100点とした場合、あなたの来月の消費意欲は何点くらいですか」という聞き方で、生活者の来月の消費意欲を聴取しています。調査結果をみると、調査開始当時は60点以上あった消費意欲は、最新の2018年では40点台にまで低下しており、現在も低下傾向が続いています。
総務省「家計調査」をみても、世帯給与月収が伸び悩んでいます。「お金がないから買えない」という側面はもちろんあるでしょうが、生活者の消費意欲が低下している背景には、別の理由もみえてきました。