はじめに

貯蓄目標は、5年で2,000万円。何を見直す?

具体的な貯蓄計画です。毎月の支出を100万円程度に抑え、月35万円を貯蓄に回します。

【支出の見直し】

・食費15万円

→12万円:子ども2人と夫婦の4人家族なら十分な金額

・水道光熱費5万円

→4万円:お風呂やシャワーの使い方、電力会社の選択で安くできる可能性あり

・教育費6万5,000円

→3万5,000円:1歳児には多すぎ。今後も当面は、この予算で。

・お小遣い10万円

→7万円:意識して引き締めを

・その他45万円

→30万円:レジャー費や被服費はもっと減らせる可能性もあるが、まずはこれくらいから。

<削減額合計>25万円

→現在の10万円と合わせて35万円を貯蓄に回す

毎月35万円を貯蓄に回せれば年間では420万円、5年で2,100万円貯まります。

手持ちの200万円を足して2,300万円。2,300万円の金融資産があれば、失業、災害、病気入院などいざという時の備えとして生活費の6ヵ月分(100万円×6ヵ月=600万円)を確保した上で、子ども2人分の教育資金1,700万円も手元に用意できます。

1人あたり850万円になりますが、この金額は理系の大学の4年間の授業料を高めに見積もった金額に相当します。大学が文系なら、私立高校の分もカバーできる可能性があります。

貯蓄が2,000万円を超えるまでは、気を引き締めて貯蓄を増やしてください。1年に一度、上記のバランスシートを作って、純資産が順調に増えて行くのを確認すると励みになると思います。

2人目を生んだ場合、幼保無償化で教育費負担はどう変わる?

さて、2人目を産んで、教育費と老後資金を確保できるかという点ですが、今の収入を今後も維持できて、月35万円の貯蓄を続けられるなら、それほど心配はいらないでしょう。

2人目の出産で妻が産休・育休を取ると、その間の収入はダウンします。しかし、出産手当金や育児休業給付金等を受取れるので、妻の収入の5~6割は補てんできます。

5年で2,100万円貯める予定が6~7年に伸びたり、復職後の数年間は時短勤務で妻の収入が減ったりするかもしれませんが、がんばって働き続けることが重要です。

収入が多いと、所得制限がある国や自治体の支援を受けられませんが、子育て世代には朗報があります。

ご存知かと思いますが、消費税率10%の引上げにともなって、親の収入にかかわらず3~5歳児の保育料が無償化さました。無償化には月当たりの上限額があるため、子育て費用がゼロ円になるわけではありませんが、けっこう大きいです。

さらに2人目の子どもは保育料が半額になります。仮に2年後に2人目が生まれたら、3歳児と0歳児なので、上の子は5歳まで原則無償、2人目は0歳から2歳まで半額で、その後3歳から5歳は原則無償です。

小学校や学童保育は、公立なら保育料ほどにはかかりません。塾や習い事にどれくらいお金をかけるかは親の判断しだいです。

貯めたお金の使い道

2人目を産んでも5~7年後には貯蓄がかなり増えているはずですから、次のステップとして、貯めたお金で住宅ローンの繰り上げ返済を検討します。住宅ローン減税を受けているなら、終わってからでいいでしょう。

10年後に2,000万円を繰り上げ返済すると、金利や借入期間によりますが、返済期間を3~4年短縮できるはずです。こうして10年がんばれば、バランスシートは大きく改善します。

10年後には夫55歳、妻49歳。この時点である程度の金融資産があり、住宅ローンの残高も減り、返済期間が短縮されていると安心です。このとき、子どもは上が11歳、下が8歳。中学から私立に通わせるなら塾代や授業料がかかり始めます。ここからは、手持ちの資産残高をみながら、年間で教育費をいくらかけるかしっかり考えましょう。

月35万円の貯蓄は年間420万円。この一部を年によっては教育費に回してもかまいません。ただし、2年後に2人目が生まれたとするなら、下の子が大学を卒業するとき、夫は69歳、妻は63歳です。勤務先の定年年齢や継続雇用、収入の見込を確認した上で判断する必要があります。

教育費は進路により500万~2,000万円とも言われています。これからの5~7年で、1人あたり850万円程度を用意できるなら、あとは子どもの希望やその時の家計の状況で決めましょう。

住宅ローンの繰り上げ返済もあと1~2回は行ないたいですね。変動金利で借りていて、今後金利が上がった場合は、繰り上げ返済で金利負担を減らすことを優先的に考えてもいいかもしれません。

現在は車を持っていませんが、子どもが2人になって、家族での外出などに車を使うようになった場合は、ついつい高い車を買ってしまわないように注意を。「その他」の支出として、見直し後も毎月30万円の予算があるので、車の維持費はここに含めるようにしてください。

収入を維持して長く働き続けることが重要

夫婦揃って高収入なのは専門職なのでしょうか? 子どもの教育費のみならず、親の収入維持や収入増のために必要な支出なら、お金を使うことも、これからの時代は考えたいですね。子どもの教育費が最も高くなる大学の時期に、夫は60代です。夫婦ともに65歳までは収入を維持し、可能なら70歳まで働く覚悟を持ちたいものです。

老後資金については、妻も働き続ければ夫婦で厚生年金をもらうことができます。年の差が6歳あるので、夫婦で満額を受け取れるのは、夫71歳、妻65歳のときから。現時点の水準なら、2人合わせて月30万円台の後半から40万円程度になりそうです。

現在の月当たりの支出は約100万円ですが、住宅ローン55万円と教育費3万5,000円がなくなれば、41万5,000円。子どもが独立し夫婦2人なら、食費や光熱費も減るでしょうから、贅沢をしなければ公的年金でやりくりできる可能性は高いでしょう。

公的年金で毎月の生活費をまかなえれば、老後資金は住宅のリフォーム代や医療費、高齢者住宅への入居費用として1,000万円から3,000万円あれば、普通に暮らす分には足りると思われます。

10年後以降、毎月35万円の貯蓄ができず、これを全部教育費などの支出にしてしまったとしても、今後10年間で貯めたお金と不動産があります。これから10年の過ごし方と、収入を維持して長く働き続けることができるかどうかがポイントです。

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