はじめに

子どもを授かる前に、アルバイト先の制度を確認する

妊娠してしばらくすると、働き続けることも難しくなるでしょう。しかし妊娠中と産後しばらくの間、収入がなくなってしまうと家計は火の車に。まずは、お勤めのアルバイト先で産前産後休暇や育児休業の制度を利用できるか調べましょう。

利用でき、いくつかの要件を満たしていれば、健康保険からは出産手当金、そして雇用保険からは育児休業給付を、原則子どもが1歳になるまでもらうことが可能です。

年齢的なことを考えると妊娠することが第一優先でしょう。ですので、もし産休や育休が利用できない場合でも、「利用できる会社に転職して1年勤めてからにしよう」など考えないで。とはいえ実際には妊娠の時期はわからないので、利用できる会社や正社員登用が可能な会社に計画的に転職しておくというのも一手です。

一人あたり1000万円以上はかかる育児&教育費や、旦那様が自営業になった場合の収入予想も含めて、ご夫婦で今後どのように働いて家計を安定させられるかを話し合うと良いですね。その際、ご相談者様自身の希望もしっかり旦那様にも伝えましょう。

お金との付き合い方を見直して貯金力を高める

出産や働き方の変化など、先が読めないライフイベントも多いため、今すぐご相談者様と旦那様ができることは「貯金力アップ」をして、訪れる環境に備えることです。

たとえばご相談者様が妊娠して会社をやめざるを得なくなった場合、出産するにあたって大きな費用がかかった場合、旦那様が自営業になって今より手取り収入が減った場合、貯金力さえあれば乗り越えられます。

貯金力アップのためには、「収入を増やす」ことと「支出を減らす」ことの両方が必要です。

【収入を増やす】
給料をあげて収入を増やすのは簡単ではないですが、スキマ時間を使って月1万円でも収入を増やすことは可能です。

たとえば、クラウドソーシングサイトを利用して、アンケート作成やデータ入力、記事作成をするもよし、スキルを売ってお金を稼ぐこともできる時代です。漫画家志望の旦那様なら、イラストカットを売って今からファンを作るというのも面白いかもしれません。

また、ポイントサイトを利用して、貯めたポイントを現金化するのも良いですし、メルカリやオークションサイトを利用して、使わなくなった衣服や食器などを売ることもできるでしょう。

夫婦力を合わせて、まずは月1万円収入アップを目指しましょう!

【支出を減らす】
まず見直したいのは毎月口座から引き落とされる「固定費」と呼ばれる住居費、水道光熱費、通信費です。

ご相談者様の場合、このうち減らせる余地がありそうなのは通信費です。仕事に使うなど、通信量を減らすことが難しい場合以外は、通信量や会社を見直して、二人合わせて7000円くらいまで落とせると良いですね。

次にご夫婦それぞれの「お小遣い」と「その他」を何にどう使っているか考えてみてください。両方を合わせると実に家計収入の3割を占める11万円になっています。家で使う日用品や夫婦での外食などもお小遣いから出していませんか?家計でまかなう分と、自分が使うお小遣いは明確に分けると、管理しやすくなりますよ。できれば合わせて8万円くらいにできると良いですね。

収入を月1万円アップ、支出を月3.3万円減らせると、年間貯金額は51.6万円多くできます。毎月の収支にこれだけ余裕ができれば、一時的に家計収入が減ることがあっても、赤字は大きく減らせます。お子様が生まれたあとは、将来のための教育費の貯金もできますね。

ご夫婦で力を合わせて、貯金力アップを目指してくださいね!

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