はじめに

背景に少子高齢化による飲用習慣の変化

これらの質問に対して、コカ・コーラ ボトラーズジャパンの佐藤一仁・東京営業本部長は「今回の目的は、お客様の飲み方に合ったパッケージを提供すること。価格の是正は考えていません」「店頭価格は500ミリよりも350ミリのほうが低く設定されることが想定できるので、実質的な値上げとは考えていません」と反論しました。

日本コカ・コーラの和佐高志チーフ・マーケティング・オフィサーによると、今回の新サイズ投入の背景には、日本の世帯構造の変化に伴う炭酸飲料の飲用習慣の変化があるといいます。

コカ・コーラ

国内では、少子高齢化の一方で、1人世帯や2人世帯の数は増加しています。他方、ペットボトルのコカ・コーラはこれまで500ミリが中核商品で、外出先で自分が飲むためにコンビニや自動販売機で購入する時も、自宅で1人で飲んだり2人でシェアするために購入するのも500ミリ、という状況になっています。

外回りや動いている最中であれば1人で500ミリを飲み干せますが、日本コカ・コーラなどの調べでは、屋外で即時に消費するのに比べて、自宅で飲む時の飲用量は20%ほど少なくなるといいます。このため、500ミリでは1人だと飲み切れず、逆に2人だと物足りないという事態が想定されたそうです。

「自宅に持ち帰っていただいても最大限に楽しめる容器サイズをお届けすることで、新たな需要を掘り起こしていきたい。飲料市場を成長させるチャンスだと考えています」(和佐CMO)

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