はじめに

地方の女医の生きづらさ

内科は基本的に高齢者相手の商売なので、患者からの「子供産んだことはない女は半人前」「勉強しすぎる女は生き遅れる」レベルの昭和的発言は、よくあります。しかし近年、それを聞いた医者が「声を荒げる」「怒りを露わにする」という行為は、「ハラスメント」扱いされたり患者接遇委員会で問題となるリスクが高く、サラリと聞き流さなければなりません。

私生活でも、男性医師ならば地方ではスーパーエリート扱いされるので婚活には苦労しませんが、地方の女医は同レベル男性を県内で見つけることが困難なので、まどか先生のように「学生時代のパートナーに逃げられたら終了」というパターンが後をたちません。

「女医は地方勤務をしない」と問題視されますが、「単なる我儘」と断言できない昭和的な空気が地方に残っていることも、否定できない事実なのです。

「人間は長く支援されていると、それが当然になって感謝されなくなってゆくんです。支援する方が疲れ果てて止めると、逆切れして怒られるんです。電気や水道みたいなもんですね。」と、呟くまどか先生なのでした。