近年、「食料不足」と並んで、将来に向けた世界的な大きな懸念の1つとされているのが「水不足」です。
社会科学の分野には「仮想水」という考え方があります。その国が輸入している農畜産物や工業製品を、国内で生産するとした場合に必要な水のことです。
実は、日本ではこの仮想水の輸入がとても多い国です。それもそのはず、食料の多くを輸入しているからです。となると、「世界的な水不足 → 農産物が十分に供給できない → 日本の農産物の輸入ができなくなる → 日本の食糧不足」ということが心配されます。将来に向けて、私たちも水資源を大切にしていかなければなりません。
こうした姿勢は企業にもみられます。環境への配慮から「水使用の削減」を目標にする企業があります。排水を浄化して再利用したり、雨水を利用することなどで効率的に水を利用しようとの試みがなされています。
このような環境に対する企業の姿勢は、株式投資においてとても重要な観点です。いったいどういうことなのか、水使用の削減と株価との関係について考えてみたいと思います。