はじめに
個人投資家にオススメの米国株投資術は?
――大統領選は株式市場にどのような影響を与えますか。
大統領選の年は再選を狙う現職が経済対策を打って景気や株価を下支えするため、経済は堅調に推移するというアノマリーがある一方で、誰が大統領になるかわからないという不確実な状況は、大きなリスクでもあります。
たとえば、上場企業の経営陣が本格的な設備投資に着手するかどうかは大統領選の結果を見て判断しようと、様子見を続けることも十分あり得ることです。
株式市場にポジティブなのは、やはり現職であるトランプ氏の再選です。彼は常に株式市場を意識するリーダーであり、マーケットは歓迎するでしょう。一方で、民主党候補が勝利すると、短期的には波乱も予想されます。
――米国株取引については、2019年に大手ネット証券各社が売買手数料を引き下げましたね。
100株単位での取引が基本である日本株とは異なり、1株でも投資できるのが米国株のメリットでしたが、実質的には最低取引手数料が高くて、こうした小口の投資は事実上難しいものでした。
2019年はマネックス証券をはじめ、大手ネット証券が最低取引手数料を無料化したので、少額の投資ならわずかな手数料で米国株が買えるようになりました。一度に投資するのが不安だという人は、このメリットを生かして1株ずつとか10株ずつなど、積立投資の感覚で少しずつ買っていくのがおすすめです。
また、当社サイトやインターネットでも米国株の投資情報が簡単に手に入れられるようになっており、日本の個人投資家の米国株投資の環境は劇的に改善しています。長期的には右肩上がりの相場が続いていても、短期的には大きな波があるものです。目先の変動に一喜一憂し過ぎることなく、長期的な目線で投資を続けるのがベストです。