はじめに

給料5万バーツで300バーツのランチは是か非か

しかし問題は、値段です。

バンコクの和食店は、店によっては日本より高いのです。ちょっとしたラーメン屋でも、餃子とセットのメニューでも頼むと税・サを合わせて300バーツを超えたりします。約1,080円。

居酒屋では税金の分だけ日本酒も焼酎も高いので、ふたりで飲んでボトルでも入れたら、ワリカンでひとり2,000バーツ(約7,200円)くらいかかることもあります。スーパーでもやはり輸送費が上乗せされているので日本より1~2割は高い。

ここに現地採用の現実が重くのしかかってくるのです。仮に給料が、日本人の最低ランクである5万バーツ(約18万円)だとしたら、どうでしょうか。ランチに気軽に300バーツを出せるでしょうか。夜は同僚と居酒屋に行くのも、少し考えてしまうかもしれません。

5万バーツで家賃から光熱費、通信費、食費を捻出し、生活を組み立てていく上で、日本食はちょっとした「贅沢」とも考えられるのです。

そんな現地採用者の一方で、あまりお金に頓着しないタイ人中間層や富裕層のOLたちが、300バーツを超えるランチを平然と食べていたりする。新しくオープンする店には行列ができたりもする。同じ日本人でも駐在員の家庭はスクンビットの値の張る和食レストランで食事を楽しんでいたりする。

それらをやりすごし、タイの庶民とともに食堂や市場に向かうのです。これがタイのローカルな生活にどっぷりと浸かる現地採用の面白さでもあるし、また富裕層や日本人駐在員と自分を比べてコンプレックスを感じてしまう場面でもあります。