はじめに

サービス業中小企業の急増

長年、タイの日本人社会はこれら製造業が中心であり、いまでもその比重は大きいのですが、この数年は変化が起きてきています。

タイに新規で進出する日系企業の数において、非製造業が製造業を上回ってきたのです。

これには理由があります。まず、タイにはもう日系製造業が進出しきっていること。飽和状態なのです。そしてタイも経済発展が続き、人件費がだいぶ上がりました。だから日系企業が新規の大工場を建設するような動きは、ベトナムやインドネシアに移っていきました。

かわりに、部品調達を担う商社であるとか、IT管理、法務や会計といった、いわば工場まわりのサービス業が増えています。こうした会社は多くが中小企業であるのも特徴でしょう。タイではいま、大企業だけでなく、中小企業の進出も急増しているのです。

当然、大企業よりも海外進出のノウハウが少ないわけで、そこをサポートするコンサルだとか、人材会社、翻訳、さらにはレンタルオフィスやサービスアパートなどの需要も出てきます。

求人もずいぶん増えてきましたが、やはり同業種での日本での経験があれば強いでしょう。

例えばサービスアパートの受付として働く現地採用もいれば、日本で培った経理の知識や関連資格を生かして、会計事務所に勤める現地採用もいます。工場を飛びまわる営業マン、工場内で広く読まれている製造業の業界新聞の記者まで、幅広い仕事が見つかるようになりました。