はじめに
主婦の起業は利益度外視!?
また、ほかにも収入を増やす手段としては、主婦起業があります。手作りの手芸品を販売したり、ご自宅でお教室を開いたり、個人輸入や個人輸出などを手がけている人もいます。特技や趣味を生かして起業する人が多いのですが、注意してほしいのがその採算です。
お教室を始めるにあたって広告を印刷したり、材料の準備をしたり、生徒さんに出すお茶菓子を用意することもあります。生徒さんからいただく受講料で、これらの費用はまかなえていますでしょうか?
物販をする場合は、インターネットを利用して商品を販売することが多いと思います。商品の仕入れ代金のほかに、販売サイトの利用手数料、商品の梱包や発送費用、カード決済を導入する場合はその手数料などを収入金額から差し引いても、利益が出ていることが必要です。
趣味を生かして起業した場合、利益が出ていればまだよいほうだと言えますが、家計の収入源として起業を選択するのであれば、パートと同じくらいの収入は確保したいところです。
起業してすぐに収入が増えることは稀ですし、起業初期の時給を計算したら数十円だったという人も多いのが現実です。収入も確保しつつ起業したいという方は、パートなどと掛け持ちして起業準備をすることをおすすめします。
お金をかけずに起業について学ぶ
近頃はインターネットで検索すると、さまざまな起業塾が催されています。無料のものから数十万円のものまで、多種多様な講座が開講されています。高額な講座を受講してもよいのですが、利益が上がらない起業初期の投資はなるべく抑えたいもの。
そこで活用していただきたいのが、行政主催の起業講座です。政府も開業率をアップさせたいと考えていることから、自治体主催の起業講座は増加傾向にあります。費用も無料のものから数万円のものと控えめで、ほかの起業家の方と交流できることも魅力です。自治体のホームページで「起業」「創業」などと検索すると見つかります。
このほかにも、起業初期の方にオフィスを安く貸し出してくれるサービスや、タイミングによっては創業補助金、小規模事業者持続化補助金などを受けられることもあります。自治体によっては、創業時の融資の利息を一部負担してくれることもあります。
持続化補助金に関しては商工会議所の指導・助言を受けながら事業計画を作成することができますので、仮に補助金が採択されなかったとしても、今後の事業に活かせる「事業計画書」を作成することができます。無料で事業計画書の作成を手伝ってもらえるのですから、機会があればぜひ活用していただきたいと思います。
不用品を売ったり、投資をしたり、親から贈与を受けたり、人によって収入を得る方法は千差万別。自由なライフスタイルの実現が求められる今、起業という手法が注目を浴びていますが、事業を継続することは簡単ではありません。
起業が目的なのか、収入を得ることが目的なのか。それぞれのご家庭にとってなにが最優先事項なのか、今一度見つめ直して選択していく必要がありそうです。