はじめに

二番底の到来は「想定内」

新型肺炎による甚大な被害は広範囲に及ぶでしょう。いまや全世界のGDP(国内総生産)に占める中国の比率は16%と、中国経済は格段に大きな存在になっているからです。感染の拡大が落ち着いたとしても、経済への打撃が明らかになってくるのはその後です。

その影響の大きさが明らかになった時、それを嫌気して相場が改めて売りに押され、二番底を探りに行く、というリスクは確かにあります。ただし、中国景気はもとより他の地域にも悪影響が及ぶというのは自明のことであり、あらかじめわかっていることです。

であれば、今回の急落の過程でその悪影響はある程度織り込んでおり、二番底の模索も深い押しにはならないと思われます。逆に、肺炎の影響が明らかになって、それで二番底を探る展開になれば、その時こそ絶好の買い場でしょう。

少なくともその状況は「ブラック・スワン」のような「想定外」ではなく、じゅうぶん「想定内」のリスクです。つまり予測できる以上、対応も可能だということです。

<文:チーフ・ストラテジスト 広木隆>