はじめに

日本人同士でつきあうという選択肢

タイでは日本人同士でつきあっている人や夫婦もたくさんいます。現地採用同士でも2馬力なら、かなりいい物件に住めるし、未来を描きやすくもあります。男女とも、「一度はタイ人とつきあってみたけれど、やはり気心がわかるあえるのは日本人」というタイプが多いように思います。
 
現実的なことを考えれば、当たり前ですが駐在員男子は現地採用女子から人気です。日本ベースの待遇を得ているからです。それにいまでは若い駐在員も目立つようになってきました。
 
従来は「駐在員=家族で赴任してくるオジサン」ばかりでしたが、中高年一家を海外暮らしさせるほど余裕のある企業は少なくなっています。そこで単身赴任や、30代の若手を駐在員として任命することが増えているのです。そんな駐在員男子×ゲンサイ女子の合コンはひんぱんに開かれています。

どこに行ってもSNS用に写真を撮るのは日本もタイも同じ
 
近年はしっかり企業まで入って、バンコクを舞台に、日本人同士で多人数の大規模合コンだとか街コンも開催されているなど、タイでも婚活はさかんです。こうした場でも、ゲンサイ男子は残念ながら恋愛弱者かもしれません。
 
ちなみにいまは、給料の安いゲンサイ女子が、余裕のあるオジサン駐在員や、タイで起業したビジネスマンなどを相手に「パパ活」するのも流行っているのだとか……両者をマッチングするサイトも存在するといいます。なにもかもが、日本の縮図なのです。日本人の間での不倫とか浮気なんて話も日常的に聞きます。
 
さて日本人同士なら、言葉も文化も同じなので生活はしやすいですが、ずっとタイに住むことを考えたらどうでしょう。現地採用のステップアップとして、自分で会社をつくって独立したり、あるいは自宅を購入することも選択肢に上がってきますが、こうしたときタイ人の信頼できるパートナーがいると圧倒的に有利です。タイ人の名義が必要だからです。そのあたりも頭に入れつつ、つきあうタイ人を決めていく日本人もいます。
 
このシビアさはタイ人も同様です。のんびりぼんやりした面もあるのですが、「この人とつきあったらどんなメリットがあるのか」と合理的に考え判断する、現実的な人々でもあります。タイでしばらく暮らすと、そんな社会の有り様も見えてきます。

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