はじめに

コロナショックが中小型株に与えた影響

今回の下落局面では中小型株が大型株をアンダーパフォームしています。パフォーマンスの差は消費関連、内需系などの中小型株が多い業種のパフォーマンスが悪いことが一因ですが、時価総額が小さく、流動性の低い銘柄が特に売られている可能性があります。

下図は、上場企業を、時価総額、売買代金などの指標に基づいて1から4まで等分にグループ分けし、それぞれコロナ、リーマンの2つの局面での株価下落率を比較したものです。

リーマンでは時価総額や売買代金の大きいグループほど株価が下がっていますが、コロナでは時価総額の小さなグループが売られている傾向がみられます。

回復局面では中小型株がアウトパフォームする傾向があるのですが、今回はリスク回避に伴うポートフォリオの見直しによる要因が大きいとなれば、さらにその可能性は高いと考えられます。

なお、中小型株はリーマンショック前のライブドアショック(2006年1月)で株価が大きく下がっていました。このことがリーマンショックで大型株が中小型株をアンダーパフォームした要因としていくらか作用していると思われます。

ただ、ショックの規模や広がりに大きな差があり、これだけで説明できるものでもありません。

ライブドアショック後の主要株価指数の騰落率は2006年1月16日から同年2月16日の1ヵ月間でTOPIX-2%(TOPIX500 -2%、TOPIX Small -7%)、JASDAQ -17%、マザーズ-38%であり、2007年1月16日までの1年間でみるとTOPIX +2%(TOPIX500 +4%、TOPIX Small -14%)、JASDAQ -38%、マザーズ-61%と、特に新興市場で大幅に下落しました。

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