はじめに

旬の魚を食べて水産業を支援

さて、今では「緊急在庫処分SOS!」といった新型コロナ経済支援サイトが立ち上がり、巣ごもり中に取り寄せを楽しむ流れもありますが、3日に1回の買い物が運動不足の解消や、閉塞感から解放される息抜きになっている家庭も多いでしょう。そして、スーパーは産地とのつながりを感じられる場所でもあります。

川合さんは、「外出自粛で、私たちが自然に触れ合う機会は激減してしまい、外界との接点はスーパーマーケットほぼ一択になっているのではないでしょうか。そんな中で四季を感じられるものは、野菜や魚だと思うのです。旬を食べることは自粛生活を乗り切る、一つのキーワードになると思います」と話します。

鈴木さんは現在、「日本サステナブルシーフード協会(β版)」を川合さんと立ち上げ、水産ビジネスに関わる人たちや消費者への有益な情報の提案、交流の場を提供するなど、海の豊かな資源を未来に残すための活動を行なっています。

協会づくりはまだ構想段階でしたが、新型コロナウイルスの影響で打撃を受けた水産業を目の当たりし、できることから働きかけていこうと、試運転に近い形でスタートしました。

外食産業からの需要が激減し、産地で魚がだぶついていることから、同協会では直接産地から魚を取り寄せて近所の家庭でシェアする取り組みなどを行なっているといいます。

産地に思いをはせ、毎日の食事に旬の魚を取り入れることが、消費者にできる水産業支援のあり方なのかもしれません。

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