はじめに

少子高齢化が進んでいる日本。厚生労働省の発表によると昨年の出生数は97万6,979人と、はじめて100万人を下回りました。

母親の年齢を5歳ごとに区分して前年と出生数を比較してみると、40歳以上では出生数が増加しているものの、39歳以下ではすべての世代で前年より出生数が減少している状況です。

少子化の進行とともに、高齢出産が増えているという現実が数字にも表れています。


出産前後の助成、家事代行サービスも

「子供がほしい」という思いはあるけれど出産・育児の費用や保活が心配で、なかなか出産に踏み切れないという声は多く聞きます。

たしかに妊婦検診は1回につき1万円前後、出産費用は数十万円にものぼり、大きな出費となります。しかし、妊婦検診に関しては補助が出る自治体も多く、出産費用についても一般的に42万円の出産一時金が健康保険から支給されますので、よほど豪華な病院に入院するなどしない限り、出産までの費用はなんとかなりそうです。

では、出産後にかかる費用はどうでしょうか。

ベビーグッズやおもちゃ、洋服などは知人や地域の児童館などから譲ってもらえることもあります。また産後の家事代行サービスの費用を補助してくれる自治体もありますので、家族が忙しくてお手伝いを頼めない場合などは事前に役所の窓口などに相談に行っておくとよさそうです。

少子化を助長しているのは保活問題か

保活問題が認知されるようになって久しく、今後のキャリアプランのために妊娠前から地域の保育園情報を調べ、保育園に入りやすい地区への引越しを考えるような方もいます。

また出産前から保育園めぐりをするお母さんも少なくありません。ですが、公立保育園の入所選考基準は毎年のように変更があります。昨年は先着順だった無認可保育園が今年から抽選となることもありますので、常に情報のバージョンアップを心がけましょう。

0歳~2歳児クラスでは保育園への入園自体も狭き門で、保育料の負担も大きくなります(東京23区内では、夫年収400万円、妻年収300万円の場合、月額保育料が3万円前後となる自治体が多いです)。

また第2子出産を考えた場合、兄弟で同じ保育園に通うことができず、2人の幼児を別々の保育園に通わせることになった……という話もまだまだ耳にします。これは第1子出産後に時短勤務を行っている場合に、保育園入園選考の点数が低くなってしまうことがひとつの原因と考えられます。

2度目の保活で増大する保育料。同じ保育園に入れない場合は送迎の負担も大きく、手元に残るお金を考えて第2子出産をためらう方や、第2子出産を機に「退職」の2文字が頭をよぎる方も多くいるのが現状です。

投資管理もマネーフォワード MEで完結!複数の証券口座から配当・ポートフォリオを瞬時に見える化[by MoneyForward HOME]