はじめに
株式投資ってなんだか難しそう、怖い、そんなイメージがあると思います。確かにそういう一面があるのは事実です。しかし、筆者は確信しています。
「株ほどすばらしい仕組みはない」と。
例えば、とある医薬品メーカーの株を買ったとします。その会社は投資家のお金で困っている人のために新しい薬を開発します。もし開発が成功したら薬を待ち望んでいた人たちは喜び、薬が売れます。それで会社は利益を上げ、一部が株主に還元される……。
簡単に説明するために極端な例を出しましたが、おおむねこういうことです。つまり、株式投資には、投資を受けた会社、その会社の製品・サービスを利用する私たち、そして株主、この3者がみんなハッピーになる可能性があるんです。
もちろん、上の例でいえば、開発が失敗し株価が暴落、最悪の場合、会社が倒産することもあるでしょう。これが“怖い”の部分です。うまくいく会社を見つけるためには決算書や、100ページを超える有価証券報告書を読むことも必要でしょう。これが“難しい”の部分だと思います。
株式投資で大切にしたい6つのこと
そこで、株で生計を立てている株歴12年の筆者が、株式投資をする上で大切にしている6つのことをご紹介します。自身の投資経験をもとに作ったもので、リアルな投資の勘所を押さえていただければと思います。
「よし、じゃあ、子供の教育費、老後の資金のためにも資産運用でも始めよう。株でも買ってみよう」と思い立ったときに、まず悩むのがこれです。
株といっても「何を」買えばいいんだろう――。
(1)自分の「推しメイ」を見つける
推しメンならぬ「推しメイ」というのは、自分が応援したい推し銘柄の略です。これを思いついたとき、キターと思ったんですがいかがでしょうか。
人によって趣味・趣向が違うのと同じように、自分に合う銘柄は人それぞれ違います。僕はどんどん業績が伸びる成長株が好きですが、株主優待銘柄への投資で大きな資産を資産を築いた方もいらっしゃいます。
割安な銘柄への投資で安定的なリターンを得る方もいます。はたまた仕手株といって、値動きが激しい投機的な手法を得意とする人もいます。
どれが良い悪いという話ではなく、自分に合った推しメイを見つけることが大事です。推しメイを定めることで、自分は何に期待して株を買うのか、優待なのか配当なのか成長性なのか、どういう基準で株を選ぶのか明確になってくると思います。
さあ「何を」買うか決まりましたら、次に悩むのが、「いつ」買うかです。普通なら、安いところを丁寧に買いましょうなんて「結局どこで買えばいいんだよ!」と言いたくなることを言うところですが……。
(2)欲しいと思ったときに買う
「はぁ?」と思われるかもしれませんが、これには真意があります。株は安く買って高く売るが基本ですが、前もってどこが安値かなんて誰にもわかりません。
安く買おうとしていたら、下がらずにどんどん値上がりしていくこともあれば、逆に、安く買えたと喜んでいても、そこから一段二段と安くなっていくこともざらにあります。
トレードが下手なだけと言われたらそれまでですが(実際にいつ買うかだけでガッツリ利益を上げる凄腕トレーダーもいます)、個人的には、どこが安値とか雲をつかむようなことで悩むより、自分にとって今の株価がお買い得かどうかで判断したらいいと思っています。
株主優待狙いなら、今の株価で得られる優待に満足なら買えばいいし、成長株投資なら、多少割高でも成長性に自信が持てるなら買えばいい、自分の基準でほしいと思えるときが買い時なんです。
この「いつ」買うかも大事ですが、より注意したいのが、次の「どのくらい」買うかです。