はじめに

今は“バブル”なのか?

経済は回復に向かっていきそうですが、足元の急激な株価反発を受け、「今はバブルではないのか?」と心配されている投資家の方も多いようです。

筆者は株価にはやや割高さを感じますが、いわゆる“バブル”からは遠い状態にあると考えています。新型コロナの影響で今期は業績予想を未定にしている会社が多く、当てにしづらいものの現在の日経平均の予想PERは18倍強、PBRは1.1倍です。アベノミクス相場入り後の日経平均の予想PERはおおむね12倍〜15倍程度だったので、確かにやや高い数字になっています。

ただ、今期の企業業績が新型コロナの影響で悪くなることは誰にでもわかっている話で、来期以降の回復が見込めるならば許容範囲と言えそうです。1989年・1990年頃の日本の不動産バブルの時代には日経平均のPERは80倍程度ありました。そういったレベルのバブルとは現在は全く程遠い状態にあることがわかります。

前述したとおり世界各国で大規模な金融緩和や財政支出が行われている以上、景気の押し上げ効果が相当にありますし、来期以降の企業業績の回復は想定できそうです。もちろん一時的な感染数の増加や米中対立などで株価が若干調整する局面は当然ありえますが、そういった際には下値を拾っていくスタンスで良いと考えています。

<文:マーケット・アナリスト 益嶋裕>