はじめに

所得制限により国の教育費支援が受けられない!!

恐らく、今回受験の長男、三男の進学費用は、すでにある貯金から何とか支払っていくことができるでしょう。今年から私立高等学校授業料の実質無償化が始まっており、耳にすることもあると思いますが、相談者さんのご家庭は年収制限にかかり、該当しません。

受けられるのは、都内で実施している、年収にかかわらず扶養している23歳以下の子どもが3人以上いるご家庭に、今年から公立高校の授業料の半額、5万9400円を負担が軽減されるという「多子世帯への助成」程度と思います。

授業料無償化の恩恵を受けることは難しいため、やはりご家庭内でお金の工面の仕方を検討する必要がやがて出てくるかもしれません。困っている部分はお子さんとも相談してみてもよいかもしれませんね。アルバイトなど、一部協力してくれるところもあるかもしれません。

ほか、大学生は相談のうえ、奨学金の利用を検討してもよいと思います。自分の判断で学びに行くところですから、働いてから返済可能な金額で利用してもよいでしょう。

最終手段は銀行の教育ローンを検討

それに抵抗があり、やはり教育費が不足している場合は、教育ローンを検討するしかありません。しかし「国の教育ローン」は年収制限にかかり、利用できない可能性が高いと思われるので、いつも利用する銀行などで申し込むしかないでしょう。借入の条件は金融機関により若干異なりますので、今から情報収集をしておいてもよいかもしれません。

ただ、こういったことを悩んでいたことが無駄だったと言えるほどに、家計からの貯金をしっかりし、あわよくば「自力でなんとかできた」という状況を作っていただきたいと思います。万が一の時のための情報収集は必要ですが、「これを利用するから大丈夫」と安易に考えず、できるだけ借金となるものは少なくできるようにしていきましょう。教育費が終わったらご夫婦の老後資金も気になるはずです。貯金ができる習慣を作り、老後資金もしっかりと作ることができるようになっていただきたいと思います。

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