はじめに

「政策に売りなし」はドイツでも

「政策に売りなし」は、一般に知られた相場格言ですが、今の株式市場にはこの言葉がよく当てはまります。新型コロナの感染拡大が一定レベルに落ち着きつつあるなかで、大規模な金融・財政政策は、強力な相場の後ろ盾となり得ます。

最近の象徴的な例として挙げられるのがドイツです。同国ではもともと、憲法で財政均衡が規定されていましたが、3月にこの義務を一時停止し、経済対策の導入に踏み切りました。さらに6月に入ってからは、付加価値税の軽減や子育て世帯への現金給付など、追加の経済対策を打ち出し、景気不安の解消に、政府が全力で取り組む姿勢を鮮明にしています。

市場の不透明感を取り除き、投資家に安心感を与えるアクションは、ダイレクトに株価上昇に結びついています。6月の株価騰落率は、日本(日経平均株価、6月29まで)、米国(NYダウ、6月26まで)がそれぞれ+1%、▲1%であるのに対して、ドイツ(DAX、6月26まで)は+4%です。

各国政府・中央銀行が継続的な政策対応を取り続ける限り、「政策に売りなし」の言葉通り、少なくとも底堅い相場展開が見込めそうです。