はじめに

外出自粛、三密回避した人は、外部サービス利用したのか

緊急事態宣言後、私たちの生活は感染回避のために、いかに「人との接触を減らす」ことが出来るかが、最優先事項となりました。こうした外出自粛やいわゆる三密(密閉、密集、 密接)を避けるための方法として、外部サービスは利用されたのでしょうか。

図表3は、外出自粛や三密回避を行っている人の外部サービス利用の実態を示しています。「感染拡大以前から利用している」「感染拡大を機に利用をはじめた」人と回答した人の合計は、「調理済み料理のテイクアウト」の利用割合が高く、また先述の家族形態別と同じく、「感染拡大を機に利用するようになった」割合が高い傾向でした。

一方で、「生活日用品、食品等の宅配」については、感染拡大以前から利用している人の割合が外出自粛、三密回避した人が2割を超えていました(外出自粛:22.8%、三密回避:24.6%)。

感染拡大を予期して利用をしていたのかどうかは分かりませんが、外出自粛や三密回避を積極的に行っていた人の方が、日頃から生活日用品、食事の宅配サービスを活用し、感染拡大後も引き続き利用をしていた様子がうかがえます。

図表3外部サービス利用状況(外出自粛、三密回避した人)

注1:本調査は、全国の 20~69 歳の男女 1,000 名を対象にインターネットにより実施された。
注2:外出自粛:「必要な時以外、家から出ないようにしている」に「あてはまる」と回答した531名
三密回避:「人が密集する場所を避けている」「密閉された場所を避けている」「換気を心がけている」「人と話す時は一定の距離をとるようにしている」の全てに「あてはまる」と回答した358名
資料:第一生命経済研究所、第2回「新型コロナウイルスによる生活と意識の変化に関する調査」2020年5月実施

新しい生活を形づくるために

「新しい生活様式」が公表されてから、日常生活でどのように取り入れていくのか盛んに議論がされています。生活のさまざまな場面での実践方法や事業者を対象としたガイドラインなども発表されました。

感染を回避しながらの生活に慣れるには、しばらく時間がかかるかもしれません。

しかし「ウイルスとの共存」を考えると、元の生活を目指すというよりは、過度に恐れることなく、工夫しながら新しい生活を形づくっていくことが必要になっていくでしょう。

今後は「新しい生活様式」に合わせて、さまざまなサービスが生まれることが予想されます。既存サービスも、より使いやすくなるかもしれません。

サービス内容や費用など情報収集しながら、様々な外部サービスを上手に活用し、「新しい生活様式」を前向き捉えていくことが大切です。

この記事の感想を教えてください。