はじめに

グレード構成はひとつだけ

まず新型アコードの車両本体価格は465万円(税込)です。さらにグレードは「EX」のみというシンプルな構成です。これ自体は月間わずか300台という控え目な販売目標からもうかがえるのですが、冒頭で述べたように日本市場を考えるとそう多くの台数をましてや輸入するのはリスクが伴います。300台が実力かどうかは今後にもよりますが、モノグレードにすることでコスト自体を抑えるにも寄与します。

まるで「ハロッズ」?装備満載の高級百貨店

そしてこの新型アコードの魅力はこの価格で極めて充実した装備を標準で搭載している点にあります。

ホンダ・アコードNSXなどにも採用されたシフトセレクターをアコード用に改良して搭載します

搭載されている装備に関しては全て書き切れない程ですが、要は同クラスのライバル車と比較した際、いくつかの装備は「メーカーオプション」または「非設定」になっているのに対し、アコードはフル装備状態となっている点です。もちろん前述したようにモノグレードですからそのような細かなオプション設定を日本向けに行うことは効率も悪くなります。しかし結果としてこのクラスの高級セダンに「これでもか!」と思えるほどの装備を搭載したことには驚きしかありません。

少々言い方はオーバーですが「何でも揃う」高級百貨店のようなクルマ、世界で最も売上高が高くブランド力も高いのはイギリスの老舗デパートである「ハロッズ」ですが、新型アコードは装備、快適性、環境性能など「全部手に入る」最近では珍しいクルマとも言えます。

サンルーフ、本革シート何でもあり

とはいえ、そんなに装備が充実しているのか?という疑問もあるでしょう。気になる装備は今回画像のほうにもまとめてありますが、最近設定自体が減少傾向にある「電動サンルーフ」を標準装備化。昨今のエアコンの進化や喫煙者の減少などにより固定式のガラスルーフなどがトレンドのひとつになっていますが、やはり全開にして外気と触れると気持ちが良いものです。また閉めた状態で外光を取り込むだけでも前席の圧迫感は少なくなります。

ホンダ・アコード最近では珍しくなった電動スライディングサンルーフも標準装備します

シートに関しても本革仕様を標準化、さらに前席は運転席8ウェイ、助手席4ウェイの電動調整機構付きです。また助手席にはこのクラスでも最近は少なくなった運転席側からスライドやリクライニングを行えるスイッチが別途付いていた点。後述しますがアコードの後席は本当に広いのですが、海外では人の送迎を行うリムジン的な使われ方もすることで、この機構を搭載しているとホンダの開発担当者の話でした。

また冬場などエアコン(プラズマクラスター付き)の使用を抑え実用燃費を高める工夫として前席だけでなく後席(左右)にもシートヒーターを搭載しています。

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