はじめに

自信を利用されることも

なかには、詐欺を撃退した自信を、巧みに突かれるケースもあります。

ある女性のもとに、「医療法人の事業債を高値で買い取りたいので、ぜひとも購入しておいてほしい」という電話がかかってきました。
女性は瞬時に、詐欺だと判断しました。

「これは、詐欺でしょう!」と一喝して、電話を切りました。

女性もこれで詐欺を撃退したと考えたわけですが、詐欺師はしりとりをしてきます。
その後、弁護士という人物から電話がかかります。

「当社は、法律を守って活動している、まっとうな会社です。それにもかかわらず、あなたは、当社の社員を詐欺呼ばわりしました。これは名誉棄損という罪に当たります。あなたを訴えます」

名誉棄損罪、裁判になるという言葉に慌てた女性は、相手の提示する金額を払うことに。もちろん、弁護士は偽物です。

今、給付金詐欺を始めとする詐欺への警戒が様々に呼び掛けられており、それを聞いて「知っているよ」「自分は撃退できるから大丈夫」と思っている人も多いかもしれません。ですが、そうした気持ちを巧みについた「しりとり型詐欺」が、私たちの身近に迫っているのです。

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