はじめに

■三井物産

三井物産は、セブン&アイホールディングスの大株主となっています。出資比率は1.83%と、他と比較するとやや少ない比率となっていますが、特に海外展開において連携を強化しています。たとえば、中国・重慶市では中国最大手の民間農業企業の新希望集団とともにセブンイレブンの進出をサポートしています。

三菱商事のローソン子会社化、伊藤忠商事のファミリーマート完全子会社化という動きをふまえて、三井物産とセブンイレブンがどのような連携強化を模索していくかが注目となりそうです。

■住友商事

スーパーマーケットのサミットや調剤併設型ドラッグストアのTomod’s(トモズ)は、住友商事グループに属しています。しかし三大商社という枠の中では唯一、国内のコンビニエンスストアの事業会社を保有していません。

■丸紅

丸紅は、かつては東武ストアの筆頭株主でしたが、それまで第2位の株主であった東武鉄道が2018年に公開買付による完全子会社化によって資本関係が解消されました。しかし、丸紅と東武ストアの間では業務提携契約が締結されている状態です。

他では、丸紅はイオン系列のイオンマーケットインベストメント株式会社の第2位株主となっています。この会社は子会社にユナイテッドスーパーマーケットホールディングスをもち、その子会社にはマルエツやカスミ、マックスバリュ関東という企業が名を連ねます。丸紅はこの三社にも間接的に影響力を及ぼしうる立ち位置にいることになります。

■複数の商社が株主になっている例

高品質・エブリデイロープライス戦略で低価格路線をきわめるオーケーストアは、三菱商事との資本関係が色濃い状態でした。しかし、足元では伊藤忠商事のグループ会社である伊藤忠食品の持分比率が5.5%と、創業家を除けば筆頭株主となっています。

ただし、三菱商事と三菱食品の2社を合算すると、持分は約10%であるため、実質的にはやはりオーケーについては三菱商事の影響力が強い状況にあるといえるでしょう。

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