はじめに

ポイント3:決済のタイミングを統一する

キャッシュレス決済を使うときには、決済のタイミングをそろえることも意識しましょう。キャッシュレス決済には、「事前払い(チャージ式)」「即時払い」「後払い」の3種類があります。3種類とも使うと混乱しやすいので、できるだけ1つに絞ると良いでしょう。

・シンプルなのは「即時払い」のみ
「即時払い」だけを利用するようにすると、現金と近い感覚で家計を管理することができます。たとえば、クレジットカードは使わずにデビットカードを利用し、電子マネーやスマホ決済は買い物のたびに使う金額だけをチャージして使います。

そうすると、お財布や口座残高を確認するだけで使えるお金があといくら残っているのかを把握できるようになります。

・あえて「後払い」にまとめるのも手
ポイント還元率の良いクレジットカードなどを使いたい人は、できるだけ「後払い」に統一しても良いでしょう。現金はできるだけ利用せず、あえてクレジットカード払いを選びます。電子マネーやスマホ決済もクレジットカードと紐づけることで支払い日をまとめることができます。

ただ、クレジットカードは持っている金額より大きな買い物ができてしまうため、使いすぎを助長する危険もあります。利用明細を定期的に確認できない人や、分割払いやボーナス払いを利用しがちな人は、クレジットカードの利用は必要最低限に控えるようにしたほうが安全でしょう。

ポイント4:「自由に使えるお金」の予算を決める

キャッシュレス決済に限らず、使いすぎを防ぐためには予算を決めることが大切です。予算があいまいだと、お金を使いすぎても罪悪感が生まれにくいですし、予算を守れたときの達成感も味わえないからです。

食費や交際費、レジャー費など、費目ごとに予算を詳しく決める必要はありませんが、変動費全体の予算がいくらになるのかはしっかり把握しておきましょう。次の図のように、変動費の予算は、1カ月あたりの収入から貯蓄と固定費と特別支出を引くことで計算できます。

1カ月間の変動費予算の考え方

ポイント5:予算を超えるときは上限を設定しよう

予算を決めて利用額を頻繁に確認していても「つい使いすぎてしまう」という人は、決めた予算以上にはお金を使えない仕組みを作ると良いでしょう。次の通り、上限額をあらかじめ設定してしまえば、予算以上にお金を使うことを防ぐことができます。

<上限の設定方法>
・クレジットカード…カード会社に連絡して利用上限額を引き下げる

・デビットカード…引き落とし口座には予算金額のみ入金しておく

・電子マネーやスマホ決済…オートチャージは使わず、月に一度や週に一度、予算金額のみ入金する

予算をガチガチに決めて買い物をするのは生活に合わない、または息が詰まる、というときは、「予備費」として現金を一定額お財布に入れておくと良いですね。その際、予備費を使いすぎると予算を決めた意味がなくなるので、ある程度の上限額は決めておきましょう。

2020年9月からは、キャッシュレス決済を利用することで「マイナポイント」を獲得できる事業が始まる予定です。進むキャッシュレス化の波に乗るためにも、キャッシュレス決済でもお金を使いすぎない家計管理の方法を身につけておきましょう。

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