はじめに

筆者はホテル評論家であり、通常は宿泊施設に関連した執筆をしていますが、今回はイレギュラーな“鉄道”がテーマ。旅、そして快適ステイという括りということでお許しいただければ。よく利用する東海道新幹線、ふらっと乗ることもあるこだま号のあれこれです。


1やっぱり新幹線の旅はワクワクします

ホテル評論家の筆者ですが、幼い頃から大の鉄道ファンで、1985年には当時のJR全線に完乗したことが今となってはいい思い出です。大人になってからは熱が冷めた、というよりもSNSなどを通して鉄道ファンの友人が増える中、同好の士には鉄道ライターなど凄い人が多すぎて全く歯が立たないことを実感しました。中学の野球部エースが高校野球で挫折するみたいなものでしょうか(少々意味は違う)。

とはいえ、旅にまつわる仕事を生業にしているので旅の移動は日常的。鉄道深掘り的な趣味ではなくなってしまったものの(本記事でも細かい点など表現等に不適切な点があるかもしれませんがご容赦いただければ幸いです)、車での長距離移動も増えたし最近ではコロナ禍で頻繁とはいかなくなりましたが、やはり鉄道での移動はいまでもワクワクします。鉄道利用の仕事旅で最も多いのが東海道新幹線。東京から名古屋、京都や新大阪の往復といったケースが多いです。

その昔は、青春18キップや周遊券などでいかに節約するかといった旅が楽しかった思い出として残っています。大垣夜行(東京~大垣(岐阜県)間の夜行普通列車)は何度乗ったかわからないし、新宿から長野まで夜行普通列車(441M)に揺られたことや、周遊券の特性を利用して急行八甲田の自由席座席で長時間揺られて北海道へ向かったことなど深く記憶に刻まれています。

いぶし銀のような青文字

新幹線網が各地へ張り巡らされたいまとなっては寝台特急や在来線特急なども激減、往時を知る者としては寂しい限りですが、そんな今ではやはり新幹線にワクワクします。東京から名古屋、京都や新大阪といえばやはりのぞみを利用するのが一般的な区間であり、時間に縛られた移動ゆえいつも有り難いなぁと感じつつ利用しています。一方、特に仕事が終わって帰京する時につい各駅停車のこだまに乗ってしまうことがあります。

2「こだま」の青い表示

ここ2~3年東海や関西地区のテレビ局から仕事を多くいただく機会に恵まれ、収録や出演での新幹線利用も増えました。テレビ局からはグリーン車の回数券が送られてくることが多く、当然のぞみの利用が前提となっていますが、特に仕事を終えたあとは自宅に戻るだけという時の新大阪駅や名古屋駅で、つい時刻案内の“こだま”と表示された青文字LEDに注目してしまいます。頻発する黄文字の“のぞみ”や赤字の“ひかり”に挟まれた青文字には愛おしさすら感じてしまうのです。

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