はじめに

結婚後、一家の経済はどうあるのがいいのでしょう。今は夫が家計管理をしている家庭も増えているし、共働きのため生活費は出し合ってあとはそれぞれが管理している夫婦もいます。では、親と同居の場合はどうなっているのでしょうか。


渋々同居してみたら……

大学時代の2つ先輩と20代後半で再会、2年つきあって30歳のときに結婚した都内在住のカホリさん(33歳)。結婚して半年後に夫の父親が急逝しました。

「夫の実家は埼玉県。そう遠いわけではないのですが、義母が『ひとりで暮らすのはイヤだ』と言い出したんです。夫は姉がふたりいる末っ子の長男で、母親には猫かわいがりされて育った人。本人は否定しますが、典型的なマザコンだと私は思っていました。でも同居しなくていいということだったので結婚に踏み切った。それなのに結婚してすぐ同居の話が出てくるなんて……いろいろ悩んだし夫と大げんかもしました」

それでも最終的に同居に踏み切ったのは、義母がカホリさんの手をとって「私を見捨てないで」と泣いたからでした。3人の子がそれぞれ独立、夫婦ふたりで暮らそうと思ったら夫にいきなり先立たれた義母が不憫になったといいます。

「義父母は公営住宅にいたんですが、私たちも賃貸住宅。これを機会に家を買おうかという話も出ましたが、まずは様子を見ないとと思って、うちに来てもらうことにしました。とはいえ、新婚の住まいは2LDKです。義母が一室使うことになって手狭な感じがしてなりませんでした。ただ、夫婦は昼間、出勤していて家にいないので、それぞれが我慢しながら暮らしましょうということになりました」

口を出し始める義母が圧迫

2LDKに大人が3人、しかも夫婦は新婚。週末など家にいるときはかなり圧迫感のある生活になってしまいました。

「義母は最初のうちはおとなしかったんです(笑)。でもだんだん我が物顔で家を支配するようになっていった。掃除、洗濯、ついには夕飯も作ってくれて。周りは『よかったね』と言うんですが、私はイヤだった。掃除は適当だからやり直さないといけないし、私の下着や弱洗いすべきシャツなども、他の洗濯物と一緒にガンガン洗ってしまうし。夕飯だって家に帰ると食べたくないものが出てくるんですよ、どんなに遅くなっても自分の分は自分で作りたくなります」

大学入学時からひとり暮らしをしていたカホリさんにとって、家の中のことは自分のやりやすいようにやってきたという自負があります。新婚生活は自分のやり方で進めたい希望もありました。それを義母はことごとく無視して、彼女のやりたいようにやってしまうのです。それがカホリさんには耐えられなかったのでしょう。