はじめに
今後向き合うべき問題とは
HRWの調査報告の公表後、IOC(国際オリンピック委員会)トーマス・バッハ会長とJOC(日本オリンピック委員会)山下泰裕会長がスポーツでの虐待をなくすための電話会談をしたと発表しました。しかし、JOCは英語表記のみでの発表となっています。また、公表後、草の根的な現場からの共感や反応はあるものの、IOCやJOC以外のスポーツ団体からの目立った反応は特に見られないとのこと。
本来であれば、影響力を持つ各競技団体こそが積極的に調査結果を活用し、どうすればいいかを聞くなどの反応がほしいところです。また、メディアも同様、国際メディアの反応はあっても、日本のメディアの反応は薄いと聞きます。何か問題を指摘されると責任を取らされるという恐怖が強く、「あったことをなかったことにしたいカルチャーが日本にあるからではないか」と懸念する声もあります。
今夏は非常に暑く、スポーツ下での子どもの熱中症の問題も改めて指摘されました。子どもに対する暴力・虐待につながりかねません。スポーツ大会のある“スポーツの秋”ももうすぐ。スポーツと指導虐待について改めて向き合うべき時が来ています。