はじめに

注目はコーティング加工の「トーカロ」

トーカロ(証券コード:3433)は溶射と呼ばれるコーティング加工を行う企業です。鉄鋼や火力発電用ボイラーなど厳しい環境で動く設備を守るために、装置にコーティングを行います。半導体分野では主に、特殊ガスを使用する製造装置の内部コーティングを行うケースが多くなっています。

日本では東京エレクトロンとの結びつきが強いですが、米国に関しては15年にTOCALO USA,Incを設立、米国の製造装置メーカー深耕に向けて本格展開の布石を打っています。

半導体製造装置の内部はガスなどによるダメージが重なるため、製造装置メーカーの出荷時だけでなく、半導体メーカーが工場で生産を行っている装置に対しても「リコート」と呼ばれる再被膜が必要です。このため、TSMCが米国進出した場合、米国拠点を活用しリコート需要の取り込みが活発化されることも期待出来ます。

トーカロ業績推移

「CKD」「TOWA」も高い技術を持つ

CKD(6407)は製造装置向けにバルブなど流体制御機器の開発・製造を行っている企業です。そして2016年に米国にテクニカルセンターを開設、現地メーカーとの取引強化を図っています。

同社も日本では東京エレクトロンを中心とする製造装置メーカーとの関わりが深いですが、米国メーカーを開拓することにより収益拡大を図る方針と考えられます。同社が米国エリア内に足掛かりを強めていたことは、今後の展開においてプラスに働くでしょう。

CKD業績推移

TOWA(6315)は半導体の後工程で、組立完成後に傷やほこりから半導体を守るために樹脂封止を行うモールディング装置を開発・製造しているメーカーです。モールディング装置での世界シェアは約60%と推測され、高い競争力を誇っています。

韓国半導体メーカー、台湾半導体メーカー、組立メーカーなどと深い繋がりを持ち、TSMCが米国に進出する際は、後工程をTSMCが自前で整備する場合でも、組立メーカー現地進出する場合でも、同社の装置が必要とされると考えられます。

TOWA業績推移

<文:いちよし経済研究所 企業調査部 大澤充周>