はじめに
定年後、ウオーキングで生きがいを見つけて「エイジレス章」を受章
定年後の生き方で、具体的に、私の父の話を参考に考えてみましょう。
私の父は、63歳のとき、長年勤めていた四国電力のグループ会社を退職。その後、趣味のゴルフを上達させたいと言うことから歩き始めて、ウオーキングの魅力に目覚め、地元のウオーキンググループ「百歩会」を仲間とともに立ち上げ。
それ以来、同会の会長や事務局長を歴任し、毎月の定例会(ウオーキング)を一度も休むことなく実行してきました。ウォーキングは、県内の神社仏閣や自然コースをはじめ、しまなみ街道の一部を歩くなど次々と催しを企画し、徳島県ウオーキング協会の役員、徳島市老人クラブ連合会の常任理事も歴任しました。
みんなに喜んでもらえるのが「楽しみじゃ」と意欲的に活動をしてきたのです。そしてその功績が認められて、2015年の88歳の時に、内閣府よりエイジレス・ライフの実践者として表彰されました。
現在は、94歳ですが、介護認定もまったく受けずに、元気で暮らしています。あまりに元気でいまでも自転車に乗って買い物にも出掛けているので、こちらはヒヤヒヤものです。さすがに歩く距離は落ちてしまい、1日3,000歩くらいしか歩いていないなんて言っているのですが、年齢を考えれば驚くばかりです。
父の場合には、定年前にやっていた「ゴルフ」がきっかけで「ウオーキング」に出会ったのだと思います。定年後の楽しみというのは、何がきっかけで見つけることができるかわかりません。
そして、「ウオーキング」を通して、社会とのつながりを持ち続け、健康維持にもつながり、なによりも「人に喜んでもらえる」ということが生きがいにもつながったのだと思います。
脳科学では、人が強い幸福を感じるのは、「誰かが喜んでいるのを見たとき」というのもわかってきています。そう考えると父はまさに、幸せな生き方を見つけることができたのだと思います。