はじめに

水道メンテナンスから生まれたウエア

実は、同社の祖業は、マンションの水道メンテナンス事業です。「作業着だと通勤の際に恥ずかしい」「現場でも格好よく着ることができるウエアがほしい」という従業員の声を受け、社内用のユニフォームを作ったところ、取引先から「それ、いいね」と声が掛かり、アパレル事業を立ち上げたというユニークな経緯があるのです。

同社がアパレル事業を立ち上げたのは2017年12月。翌18年3月にWWSを発売しました。当時、筆者は繊維専門紙でユニフォーム業界を担当していましたが、取材先の専門ユニフォームメーカーは「たくさんのサイズを揃えなければならない法人向けユニフォームは参入障壁が高い。うまくいかないのでは」という見方が大半で、筆者も同じ考えでした。SNS上でも「現場作業がスーツでできるわけがない」といった声が出て炎上したこともありました。

しかし現在は、企業用ユニフォームとしてマンション管理会社や、番組制作会社、理美容店など550社がユニフォームとして採用しています。建設作業現場というよりは、接客を伴うサービス業などで多く採用されています。発売1年目は年商1億円、2年目は3億円を達成し、3年目の今期は10億円を目標にしています。


祖業にちなみ本物の水道管をハンガーラックとして使った店内

定番商品を売り切る ワークマンと同じ手法

同社は2019年、スーツ用の生地を国内の生地メーカーと共同開発しました。1種類の生地を大量に発注し縫製するため、コストを抑えることができます。

親会社のオアシスソリューションの関谷有三代表は「基本的にWWSしか生産していないため、過剰な在庫を抱えずに売り切ることができます。シーズンの流行を追わず、定番商品を売り切る手法は作業服専門チェーン、ワークマンと同じスタイルです」と説明します。