はじめに

文章の最後に肯定文を持ってくる

人間心理として、最後に聞いたことをより強く覚えているものです。これは、心理学用語で「終末効果(親近効果)」と呼ばれ、最後の印象が全体の評価に大きな影響を及ぼすという現象です。したがって、何かを相手に伝えるときには、文章の最後に、もっとも伝えたいことを持ってくるようにしましょう。

次の二つの文章を比べてみてください。

「とても丁寧に修理しますが、少し時間がかかります」
「修理には少し時間がかかりますが、とても丁寧な仕上がりです」

この両者を比較すると、同じことを言っているのに、まったく印象が違うことに気づくはずです。前者では時間がかかるというマイナス要因に意識が向きますが、後者では「仕上がりがいい」というプラスの面をより強く印象づけられるでしょう。

これは簡単でとても有効なテクニックです。ビジネスにももちろん応用できます。

「こちらのプランですと、いまよりもコストは若干かかりますが、売上は10パーセントアップしますよ」
「こちらのプランですと、いまよりも売上は10パーセントアップしますが、コストは若干かかりますよ」

どちらも同じ内容なのに、後者ではコスト増が強く印象に残り、契約することがためらわれます。しかし前者では、売上の伸びが強く印象づけられて、契約してもいいかなという気分になりそうです。

このように、短い会話の中では、自分がいちばん伝えたい内容を最後に持ってくるようにすれば、それだけで説得力がぐっとあがります。

ある程度の長さのスピーチやプレゼンテーションの中であれば、最初と最後はもちろん、ダメ押しにもう一度と、同じことを何度も連呼することで、説得力ある伝え方となるでしょう。

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