はじめに

2020年に女性管理職を30%にするという政府目標は、未達のまま期限を先延ばしすることになりました。

今年は世界中がコロナ禍に苦しんでいます。しかし、新型コロナウイルスが蔓延していなかったとしても、目標達成は非現実的と言わざるを得ない状況でした。

なぜ、女性の管理職が増えないのか?そもそも女性は管理職になりたがる人が少ない、という話を耳にすることがあります。また女性に限らず、そもそも誰もが管理職を目指している訳ではありません。しかし、もし“管理職になりたい人が少ない”という理由だけで女性管理職が増えないのだとしたら、原因は女性のマインドにあることになります。

ところが世の中を見渡すと、日本にもたくさんの女性リーダーがいます。橋本聖子大臣や小池百合子東京都知事だけでなく、身近にも何人もの女性リーダーの顔が思い浮かぶはずです。それらの方々は、管理職を希望する珍しい女性たちの事例にすぎないのでしょうか。


男女の雇用者数を比較すると…

総務省「労働力調査」の詳細集計2020年4~6月のデータを見ると、男性の雇用者数3246万人に対し女性は2667万人。男性の方が600万人近く多くなっています。

しかし、雇用者数を比率にすると、男性54.9%に対して女性は45.1%。単純にこの比率のまま雇用先企業で昇進した場合、女性の管理職比率は45.1%になるはずです。

ところが、現実は程遠い数字となっています。厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、2019年の課長級管理職の比率は、男性88.6%に対し女性11.4%。部長級に至っては、男性93.1%に対して女性はわずか6.9%です。

同調査をもとにまとめられた、内閣府の男女共同参画白書の図を見ると、1989年からの推移が確認できます。

階級別役職者に占める女性の割合の推移

このグラフを見ると、少なくとも20年、着実に右肩上がりになっていることがわかります。しかし、これだけ右肩上がりを続けてきてようやく今の数字です。女性は係長級でも18.9%にとどまります。