はじめに
新型コロナウイルスの影響で、住宅市場に大きな変化が起きています。リモートワークが長期間続いていることで、自宅で十分な作業スペースを確保できない人たちが住宅を買う動きが出ているのです。
実際にどのエリアの住宅が売れているのか、コロナ禍による収入減が住宅ローンにどう影響するのかなどを不動産・住宅情報サイト「SUUMO(スーモ)」の池本洋一編集長に聞きました。
リモートワークで増える“賃貸脱出層”
――コロナ禍で住宅に対する意識が変化しています
住まいへの関心が高まり、特に新築一戸建てが絶好調です。新築マンションは昨年に比べて供給数は減っているものの、依然としてニーズはあります。モデルルームの予約はいっぱいで出している物件はよく売れています。
なぜこれほどまでに売れているかというと、“賃貸脱出層”が増えているからです。リモートワークが浸透して、家の中ですごす時間が長くなり、今住んでいる家を手狭に感じたり、断熱、遮音性などの性能面に不満を感じたりする人が増えました。
特に売れているのは、すぐに入居できる物件です。中堅の住宅メーカーの中には6、7月の単月の成約件数が過去最高を記録した企業も出てきています。