はじめに
政府が実現化に向けて動いている不妊治療の公的医療保険適用。子どもが欲しくても、なかなか授かることができないカップルを中心に、世間の大きな注目を集めています。
実は、今でも不妊治療における特定の検査や治療には保険が適用されています。さらに、所得などの条件はあるものの治療費の助成を受けることもできます。
今回は、政府が進めようとしている不妊治療の保険適用について。議論のポイントや課題、そしてネット上の意見などを紹介します。
早ければ2020年に保険適用?
少子化対策の観点から、菅政権で本格的に始まった不妊治療の保険適用化の議論。政府としてはとにかく、「お金がかかるから無理だ」と不妊治療を諦める人を減らしたい考えです。
そこで議論されているのが、保険を適用する治療法と対象者の拡大です。それまでは現行の助成制度を拡充し、所得制限の緩和や助成金の増額などで対応することが検討されています。そして、早ければ2022年度からの保険適用の実現化を目指すということです。
実は、一般的な不妊治療検査はすでに保険適用されています。ところが、次のステップとなる、人工授精や体外受精などの高額な生殖補助医療が対象外なのです。よりお金がかかる方に保険が適用されていないことに、「経済的負担が大きい」という声が上がっていました。