はじめに

勝間和代さんは、早稲田大学ファイナンスMBAを卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーやJPモルガンで働いた経歴を持つ、いわば”仕事のエリート”。そんな勝間さんに、「仕事」や「人生」の哲学を、前回前々回にひき続き、著書『圧倒的に自由で快適な未来が手に入る! 勝間式ネオ・ライフハック100』(KADOKAWA)から一部抜粋して紹介します。〈撮影:疋田千里〉


“適当主義”の最大のメリット

適当というと、「雑」や「いい加減」、「手抜き」といった悪い意味で捉える人が多いですが、ほかにも、求められる条件や要求にかなっていてふさわしいことや、分量や程度がほどよい、という意味もあります。だから私は何事も、適当でいい、ではなく、適当“が”いい、と思っていて、適当であることを大切にしています。

日本人には、なんでも100%の出来でないと気が済まない完璧主義者が多いです。よく、100%の出来にするには、全体の8割までは20%の力でやって、残りの2割に80%の力を使って仕上げなければいけないと言われます。でも、そのやり方をしていたら、仕事や家事も滞って、ルーティンをこなせません。

私は原稿を書くとき、「てにをは」や誤字脱字などの変換ミスは細かくチェックしません。それは、編集や校閲の方々がしてくださることで、私の仕事ではないと割り切っているからです。

YouTube動画も、編集や撮り直しをしていたらものすごい時間がかかって、毎日配信できなくなるからしません。私がしたいのは、完璧な動画を作ることではなく、1つでも多く情報発信することだからです。

いわば、「完璧主義」の反対が「適当主義」です。その適当というのは、あくまでも分量や程度がほどよくて、適切なところ以上に労力をかけない、という意味です。そうすることで余力を残せるので、ルーティン以外に予想外の事態が起きたとき、力を発揮することができます。それが、適当主義の最大のメリットと言っても過言ではありません。

ルーティンは適当主義でやるようにして、本当に重要なところは完璧主義でやるべきです。

逆の言い方をすると、完璧にやらなくてはいけない部分の余力を残すために、それ以外は適当にするわけです。その配分がうまくできるようになると、仕事や家事の作業的な余裕はもちろん、時間やお金の余裕もうまく作れるようになるのではないかと思います。