はじめに

働き方の多様化が進んだ現代では、ひとりひとりが自身の価値観をこれまで以上に大事にするようになりました。

仕事に取り組む際も、自分の思い描くキャリアに対して目の前の仕事がどのようにつながっているか、そこに納得感があるかどうか、が仕事に取り組む上で大切なモチベーションになっています。

その納得感が得られないと、働くモチベーションが下がるばかりか、早々に転職を決断してしまうこともあり得ます。

そうならないよう、上司は部下とどのように関わっていけばいいのでしょうか。今回はそのプロセスを具体的にご紹介します。


部下は今、危機に瀕している

部下に納得感を持って仕事に取り組んでもらうためには、その価値観に基づいたキャリア開発に上司が積極的に関わっていく必要があります。

なぜなら、自分の描くキャリアと目の前の仕事のつながりが重要であることに加え、急速に普及したリモートワークによって、モチベーションの維持が難しくなるケースが増えてきているのです。

1人仕事となったことで、ある部下は多量の仕事を抱え込みます。またある部下は仕事量が少なすぎて不安を感じます。どちらの部下も、ふとした時に今の仕事に疑問を覚え、自分の目指すキャリア・生活との乖離に直面します。

周囲とのコミュニケーション量が減ってしまうリモートワークでは、不安や不満の共有や解消がうまくなされません。結果、低下したモチベーションのまま、突然の転職までに踏み切ってしまうケースが様々な企業で起きています。

この状況は、忙しい上司にありがちなトラブルがあったときのみ相談に応じる「受け身」の関わりだけでは拡大するばかりです。

部下のキャリア不安を払拭し、モチベーション高く仕事に取り組んでもらうためには、部下のキャリア開発につながる「意図的」な関わりが必要になっています。それは「部下のキャリアを一緒にデザインした上で、成長につながる経験を与え、経験からの学びを促進すること」です。