はじめに

貯金の目標を作ろう

今後、相談者様の収入は復職したとしても、減額された収入となるということです。前述のように今の手当金での暮らし方に慣れ、貯金もできるように支出をコントロールしていただきたいものです。
 
貯金をするために支出をコントロールしていくには、モチベーションを維持できることが大切です。そのためにも、「何のために支出を減らし、貯金をするのか」という目標を立ててみましょう。
 
「子どもが幼稚園に入る前に、200万円貯めよう」「子どもと一緒に海外旅行に行くために100万円貯めよう」など、近い将来に叶えたい事柄とその金額を設定してみましょう。漠然とした目標よりは、達成可能な目標を掲げ、1つずつクリアしていくことが、貯金力をつけていくことにもなります。

生活防衛費・3年以内に使うお金・10年以上使わないお金

近い将来に叶えたい目標のほか、達成していただきたいのは「生活防衛資金」を貯めることです。病気や失業など予測できない収入減に備える貯めの貯金です。金額は毎月の生活費の12カ月分ほどを目安にしましょう。ここ3年以内に使う予定のある資金は、生活防衛資金とは別に貯めていただきたいので、近い将来に叶えたい目標のお金は、生活防衛資金とは別に準備することになります。

生活防衛資金ができた後は、老後資金や今からならお子さんの大学進学に向けた資金など、10年以上使わないようなお金を準備するために、長期分散投資を検討してもよいと思います。リターンを狙った投資ではなく、コツコツ積み立て、時間を味方につけ、複利でお金を膨らませていく投資の方法です。

このように取り組んでいくと、相談者様の家計事情は大きく好転すると思います。暮らし方の変化に今は家計状況が付いていけていないのだと思いますが、復職してさらに忙しくなる前に、家計を整えられるよう動いてみましょう。

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