はじめに

2020年日本株、良かった銘柄・悪かった銘柄

さて、2021年はどのような年になるのでしょうか。これまで述べてきたように日米の株価指数とも結果的に株価は昨年末を上回って推移していますが、指数の中身を見ていくと実は一部の銘柄の上昇が大きく影響しています。

日経平均で見てみると、エムスリー(2413)やサイバーエージェント(4751)、ソフトバンクグループ(9984)、などの上昇により株価は堅調ですが、実は指数を構成する225銘柄中昨年末を上回っているのは72銘柄と全体の30%強に過ぎません。

コロナが業績を直撃した自動車、鉄道、百貨店などの業種では株価が上昇どころか大きく下落しているものも見られます。

2020年にパフォーマンスが良かった銘柄・悪かった銘柄

2021年は今年堅調だった銘柄の隆盛が続くのでしょうか。それとも低迷していた銘柄たちの復活となるのでしょうか。

その鍵はなんといっても新型コロナウイルスのワクチンや治療薬の普及度合いによると考えられます。ワクチンの早期の接種が進み、経済が正常化に向かえば今年冴えなかった銘柄の大幅な株価上昇が期待できる可能性があります。

一方でワクチン接種が思うように進まなければ今年の傾向は続くでしょう。筆者はこれまでのところワクチン接種が順調に進み、不調銘柄の復活が進むことをメインシナリオとしていますが、なんとも微妙なところだというのが率直なところです。

いずれにせよ、ワクチンの登場によりようやくコロナを克服する希望の光が見えてきた気がします。2021年は希望の年になるよう祈念しています。

<文:マーケット・アナリスト 益嶋裕>

この記事の感想を教えてください。