はじめに
2020年9月に実施した、『コロナ禍を受けた住宅購入・建築検討者調査』(SUUMO)で一戸建てと集合住宅(マンション)意向を聞いた結果では、首都圏で一戸建て派が61%となっています。
緊急事態宣言明けの5月実施時点より、2ポイント減少したとはいえ、全体的には一戸建てを希望する人の方が多いことがわかります。
マンションは利便性、戸建ては広さ
マンションと戸建ての違いはさまざまありますが、大きく違うのは「住まい方」です。
マンションは比較的、駅から近いエリアで供給されることが多いのが特徴です。一方、戸建ては駅から徒歩15分や20分以上となるケースも多いです。ただ、だからこそ広い住まいを手に入れやすく、平均的に100平米くらいはあります。都市部では2階建て以上が一般的で、部屋数を多く取ることができます。
ですから、お子さんなどご家族が多いご家庭には、戸建てをおすすめすることが多いです。特に小さいお子さんがいる場合、ドタバタと走り回っても、隣接する他人の家に迷惑がかかりにくいというのは大きなポイント。さらに注文住宅なら、家事動線を考えた設計にすることもでき、子育てと家事の両立がしやすくなります。
また、コロナ禍で改めて注目されているのが、庭や屋上などのアウトドアスペース。家にいる時間が長くなったときに気分転換ができるだけでなく、お子さんとガーデニングを楽しむなど、気軽に「外」を楽しめるという点も戸建てのメリットです。
修繕費がマンションは月々、戸建ては一括で
マンションと戸建ては「お金のかかり方」も大きく違います。
購入価格が同じくらいであれば、住宅ローンの組み方などは同様ですが、マンションの場合はさらに管理費や駐車場代、修繕積立金を毎月支払うことになります。
一方、戸建ても将来的には修繕費用が必要となりますが、毎月決まった金額を払い訳ではありません。必要になったときに一括で支払えるよう、自分で用意する必要があります。
さらに注文住宅なら、どの建築会社、どんな設備や建材を選ぶかによって、未来の修繕費を抑えることができるのもポイントです。注文住宅は基本構造部分に問題が生じても、10年間は建築会社が保証することが法律で決まっています。それ以降の保証、それ以外の部分の保証は、建築会社によって対応が異なります。
つまり、保証制度が充実している建築会社を選び、さらに故障・劣化しにくい設備・建材を選ぶことが、将来的な出費を抑えることにつながります。