はじめに

老後に向け家計の圧縮を

試算した状態にならないようにするには、現状かかりすぎている生活費を圧縮する必要があります。せめて住宅ローンを除いた生活費が年金受給額近くに収まるようにしたいもの。夫が60歳になるまでに、今の支出を、年金受給見込み額26万円と住宅ローン返済額約14万円の40万円まで支出を落とすことを目標にします。

お子さんが同居し、学費の面倒を見ている今、すぐには支出を大幅に落とすことはできないかもしれませんが、徐々に削減していくように意識しましょう。

現状で気になる支出は、食費、水道光熱費、日用品代、自動車関連費用、娯楽費です。これらの支出を振り返り、その中の本当に必要な支出、さほど必要ではなかった支出に振り分けをしてみてはいかがでしょう。

その時は必要だと思って買ったものでも、あとから考えると「今でなくてもよかった」「それほど欲しくなかった」と思えるものが出てくると思います。買い物の仕方を振り返り、同じことを繰り返さないようにしていくのです。

当たり前のことですが、意外と難しいことです。時間をかけて身に着けていただければ、定年までには支出が圧縮され、徐々に貯金が増やせるようになれると思います。

老後資金作りに積立投資を活用

定年後、何にお金を使うにしても、貯めて増やすということが必要となってきます。今、貯金が生活費の8カ月弱分ありますから、貯金と並行して老後資金用の積立投資を始めてみてはいかがでしょうか。無理にする必要はありませんが、老後も長くなっている時代、ぜひ投資を正しく学び、お金の寿命も延ばすよう意識されてはいかがでしょう。

老後資金作りは、すでにご存知かもしれませんが、国の私的年金制度である「iDeCo」の活用を検討してもよいでしょう。掛け金が全額所得控除、運用益が非課税という運用ができます。つまり節税しながら運用ができるのです。2022年春からは掛け金の拠出が65歳まで可能になりますので、今から始めても不利にはなりません。積立型の少額投資非課税制度である「つみたてNISA」を利用してもよいでしょう。

これから先、貯められるお金には限りがあります。大学の費用もまだかかりますし、思うように貯まらないかもしれません。ですから日々の支出を見直すとともに、お金を育てることができる制度の活用も柔軟に考えていきましょう。そうすると、ご相談者が望むような老後の生活を手に入れることが可能になるかもしれません。ぜひ将来を楽しみに、コツコツと継続されてみてください。

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