はじめに
不動産投資は元手を全て失う可能性は少ない
――なっちーさんは関西と関東両方で投資されていますが、どこで物件を買うのがよいと思いますか?
私は地縁がある大阪と自分が住んでいる東京や千葉で物件を買っていますが、「〇〇でないとダメ」という考えはありません。「都会は良くて地方はダメだ」という人もいますが、地方でも探せば賃貸需要はあります。そういうところを見つけて狙ったほうがライバルは少ないです。私にとって千葉の船橋や鎌ケ谷がそうです。人によっては住み慣れたところでないエリアで投資することもあります。
――安い築古物件といっても数百万円はします。物件を買うときは悩む人も多いと思います。
ヒアリングして計算したり、リフォームの見積もりをしたりと、検討を重ねて購入の決意に至りますが、結局のところ、「なんとかなる」という気持ちの持ちようだと思います。順調に買えることは少なくて、思ってもみないトラブルも起きるものです。築年数の経った物件はやはり不具合がありますし、リフォームしても別なところが壊れることもあります。心配しだすとキリがなくなるのです。たとえ新築物件であっても心配はあります。私は過去にFXで失敗して50万円を0円にしていますが、不動産は最悪でも0にはなりません。できるだけ楽しいことを考えて買うのが良いでしょう。
――なるほど。
あと最近多いのは、見に行ったのも一番先で買付証明を出したのも一番なのに、いざ買うとなると怖くなってしまい、決心がつかなくてもじもじしている間に、現金満額の投資家に取られてしまうパターンです。私自身にも同じような経験がありますが、人に買われてしまうとすごく悔しいです。そういうことがあると人は成長します。とはいえ、焦ってもいけません。人は人、それぞれ自分のタイミングもあります。また不動産投資には正攻法、いわゆる正論だけじゃなくて、いろんなやり方があります。一方から見るだけでなく斜めから見てみる――そこに成功する秘訣があるのではないでしょうか。私の団地投資もそうですが、古くて老朽化した団地を買ったとき「団地なんて……」と言われましたが、だからこそ安く買えて高利回りが出せています。
――ほかに、初心者がしてしまいがちな購入してからの失敗には何がありますか?
「リフォームにお金がかかりすぎてしまう」「空室が埋められない」ですね。とくにリフォームにこだわりすぎて、お金がかかりすぎてしまうケースが見受けられます。リフォームはキリがなくて、お金さえかければ何でもできてしまいます。安全で清潔であり基本的な住宅設備を整えたうえでの話ですが、やっても家賃が上がらないリフォームはしないことが前提です。あとは、不動産投資は「投資ではなく、事業」と考えましょう。お金を払って買って終わりではなく、物件を貸し出して利益を得るところまでができて大家さんです。空室が埋まらないのは苦しいですが、ニーズにあった物件を適正家賃で貸し出せば埋まります。そんなときこそ、先ほどお話した仲間の存在が心強いです。
――最後にメッセージをお願いします。
不動産投資はいろいろな方法があります。「融資が怖い」という方でも、私のようにコツコツ貯めたお金で無借金でスタートすることも可能です。FXなどと比べたら、小さくはじめてもコツコツ続けていけば、結果となって返ってくる可能性も高い投資法だと私は思っています。今回のお話が、賃貸業をはじめたい人の失敗を回避する知識になれば幸いです。
(※本記事は不動産投資を推奨するものではありません。投資は自らの判断で行ってください。)