はじめに

初めて行われた大学入学共通テスト

では、どう変わったのか。新聞やネットブログなどで見られるように、データなどを読みとれなければ埒が明かない「その場で考える」問題の増加したことです。

もちろん、これまでも「考える」問題は出題されていましたが、そうはいっても問題に習熟して解答を学ぶいわゆるパターンプラクティスが王道であったわけです。典型的にはチャート式数学や、その私立中高一貫校向け教材に多く採用されている『体系数学』の技法だと言えば、現場としてはわかり易いでしょう。

しかし、これからの共通テストに出題される問題は「探求」がテーマになっていると言えます。同じ数Ⅰや数A、あるいは数Ⅱや数Bでも、身の回りの事象を数学的なアプローチで解決することが重視されます。

これらも“パターンプラクティス”で切り抜けることもできなくはありませんが、むしろそんな必要はなく、場面に即してどんな問題なのかと考えることが大切になります。

これまでの入試対策が通用しない

いわば問題をたててしまえば、その解法はコンピュータを活用すればよいから、問題を立てるためにどのような解法があるのか、大まかな理解があればよいことになるのです。

しかし、基本的な技法は身につけなくては解法の理解もできないので、従来の数学で学ぶ基本は同じです。応用する部分が純粋数学的な問題というより、身の回りの事情の数学的アプローチを問う、というように変化します。

数学がわかり易いので数学を例にとりましたが、当然ながらデータを統計的に処理して、社会的な問題を解決することは、社会科あるいは理科にも求められることです。数学の技法をどのように現実的課題に応用するかは、他の教科にとっても欠かせません。