はじめに

鍵は子どもたちの進路

将来、子どもたちをどのような学校に進学させ、どのような道に進むかにより教育の総額は異なってきます。とはいえ、私立の医学部といった選択肢でなければ、このままコツコツと教育資金を保険中心にためていくことである程度はまかなえると思います。

老後資金に関してですが、子どもたちの教育費を差し引いた残りと、その後の収入でまかなっていくことになります。仮に一番下のお子さんが22歳になる時には、相談者は59~60歳です。おそらく65歳ぐらいまでは働くという選択肢を持つことになるでしょうから、その後の5年間で得られる収入から不足分をまかなっていくことになります。現状のまま推移するならば、年間で130万円ほどは貯蓄ができます。このうち120万円を海外株式投資にまわされています。なかなかアグレッシブといってしまえばそれまでですが、10~20年単位の運用であれば目標額を決め、そこに到達したら少しずつ換金していくことも検討されるとよいかもしれません。

唯一の懸念点は、ボーナスを全額使っていること

退職金はありますでしょうか?もしあるのであれば、退職金も含めて老後資金をどの程度貯めるべきかご自身のその後のリタイアメントプランも描きながら考える必要があります。現状の貯蓄額や状況から判断するに、そう心配する必要はないと思います。

ただし、一点気がかりなことがあります。それは、ボーナスを全額支出していることです。これは住宅ローンの返済に充てているということでしょうか?それであれば問題ありませんが、そうではない場合には、少しでも貯蓄に回すことも検討されたほうがよいと思います。

運用方法は海外中心でOK

運用方法としては、海外中心でよいと思います。強いて言うのであれば、海外債券か不動産投資信託を組み入れてリスクヘッジを兼ねることでしょうか。2020年は大きく株価が上昇しました。おそらくその恩恵を受けているのと、順調であるからこそ株式の比率が高いのだと思います。とはいえ、何に投資しているかにもよるものの、全体として世界的に(特に先進国)株価指標はやや割高な水準が続いています。そのため、いつ何があってもよいように、他の運用商品も組み入れて対応しておくべきだと思います。

貴金属を買ってリスクを分散させるのもオススメ

これは個人的なオススメになりますが、株式以外に債券や不動産を組み入れるほか、金とプラチナを少しずつ買っていくことも検討されてはいかがかな?と思います。金は世情不安への対応に、プラチナは今後の経済活動が平常時へ進んでいくことを前提に、自動車業界などで利用が増加する可能性があるためです。金とプラチナは利息を生まないため、あくまでも何かあった時の備えとして保有するレベルです。月1万円など振り分けて、積立投資されてみてはいかがでしょう。なお、貯まった貴金属は売却ももちろんありですが、奥様へのプレゼントなどにも利用されてもよいと思います。お子様たちに均等に分けるといったことも検討されてもよいと思います。

今後の収入やライフプランはその時々で変動すると思います。そのため、あくまで現状から推察して回答いたしました。少なくとも6カ月に1回は、現状の運用プランはもちろんのこと、今後の目標通りにいっているかどうかも含めて見直しをされることをオススメいたします。

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