はじめに
霧島市の魅力の底上げをしたい
――新里さんは昨年より、霧島茶サロンとして「年輪堂」をオープンされましたが、この経緯もお聞かせください。
新里: 「霧島茶は、これまでに日本一のお茶に何度も選ばれたことがある銘茶なのですが、残念なことに若い世代では日本茶離れが起こっています。逆に、海外では年々日本茶の人気が上がっていて、霧島茶の評価も総じて高い。こういった『素材は良いのに皆が忘れている、気づいていない』という問題を解決し、霧島茶のブランド価値を上げたいと思い、『年輪堂』を立ち上げました。
「年輪堂」の目前に広がる茶畑の前で新里さん
そう考えると、霧島市そのものも同じことが言えます。霧島市が持つ資源、素材は良いのに、一部の人しか気づいていない。移住を目指す人はあちこちのエリアを必ず見比べるものだと思いますが、そうやって初めて霧島市の魅力を知ることになります。そこは惜しいところです。
私たちみたいに外から来た人間は、霧島市で暮らすことにものすごい満足感があります。でも、地元の人たちにとってはそれが当たり前ですから、どうしても外部へうまく発信できていないように思います。
霧島市の魅力を底上げする一つとして、まずは霧島茶の魅力をさらに高められると良いなと思っています。また、さらに別の分野でも霧島市の魅力が評価されるように活動を行なっていきたいと思っています」