はじめに

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ
今回の相談者は、42歳、会社員の方。コロナ禍の影響で通勤手当や残業代がなくなったため、将来が心配でたまらないという相談者。転職をせずに貯蓄を増やすには、何から始めたらよいのでしょうか。FPの横山光昭氏がお答えします。

コロナの影響でテレワークとなり、通勤手当や残業代等の手当てがなくなったため、収入が下がりました。これからもこのような状態が続くのかと思うと、自分の将来が心配でたまりません。まだまだ先ですが、老後のためにお金を貯めていかなくてはいけないと思っています。

転職して収入を増やすことも考えましたが、思うようにいくとは限りません。やはり今の職を継続したほうが自分にとってよいと思いました。ですから、今の収入で次のことをしてみようと思っています。

・支出を見直して、貯蓄を増やしたい
・格安スマホに変更して、毎月の携帯電話代を下げたい
・節税をして、手取り額を増やしたい
・キャッシュレス決済を使い、感染防止をしながらお得に買い物をしたい
・iDeCoやつみたてNISAなどで老後資金作りを目的に長期の積立投資をしたい

やるべきことはこのように出てくるのですが、何から手を付けたらよいのかはわかりません。まずは何か一つをやってみようと思うのですが、やろうと思うと、もっと先にやるべきことがあるような気がしてしまい、なかなか先に進めずにいます。何から手を付けるべきか、どのように行動に移していくべきか、教えていただきたいと思います。どうすると今の状況でもお金を貯めていくことができるようになるでしょうか。

【相談者プロフィール】
・42歳、会社員、独身
・毎月の手取り収入:30万8,000円    
・年間の手取りボーナス:約80万円
・貯金:380万円
・毎月の支出の目安:30万7,000円

【毎月の支出の内訳】
・住居費(家賃・管理費 ):9万8,000 円
・食費:6万8,000 円
・水道光熱費:1万8,000 円
・通信費:1万2,000 円
・生命保険料:1万円
・日用品代:8,000円
・医療費:2,000円
・教育費:8,000円
・交通費:4,000円
・被服費:2万5,000 円
・交際費:5,000円
・娯楽費:1万8,000円
・し好品(酒):3,000円
・その他:2万8,000 円

横山:コロナ禍で収入が減り、不安を抱えていらっしゃる方はたくさんいらっしゃいます。ご相談者は、お金に関してよく勉強され、知識もたくさんお持ちのようです。それを生かせるよう、今後、どう行動すればよいか整理してみましょう。

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