はじめに

お金を貯めるには、まず家計を整えることから

将来に向けてのお金を貯めたいと考えるのなら、まずは毎月の収支の見直しから始めることをお勧めします。生活を維持するための収支である「家計」は、自分または家庭のお金のことを考えるための基本部分となります。ここをしっかりさせることが大切です。

ご相談者の家計は現状、収支トントンの状態。これでは貯金を増やしていくことはできませんし、今後給与が減ったりすると、たちまち赤字となってしまいます。ここの改善から取り組んでいきましょう。

家計の改善には、毎月、何にいくら支払っているのかを知ることが必要です。支出の全体像を知るとともに、自分のお金の使い方の傾向も見えてくると思います。

支出の見直しの順番は?

全体像の把握と同時に、今考えている「格安スマホへの変更」もしてみましょう。インターネットで比較して、自分に合ったものを見つけたいなどあるかもしれませんが、なかなかわかりにくいため、挫折するということもよくあります。それなら、家電量販店などの格安スマホコーナーで相談してみるのも1つの方法です。また、今は大手キャリアも格安なプランを出してきています。それらと、格安スマホを比較し、ご相談者の使い方に合ったものを見つけましょう。

さらに、食費や日用品、洋服代などのかけ方に注意をしていくと、支出を減らせそうです。必要の有無、無駄にしていないかなどを考えて買い物をするようにしてはいかがでしょうか。この辺りが整ったら、キャッシュレス決済を使っても、支出が乱れることが少ないのではないかと思います。

他にも、行っていないスポーツジム代、飲んでいない定期購入のサプリ、読もうと思って買ったけれど読んでいない本などはないでしょうか。あればその支出はやめるように手続きなどをしていきましょう。これらはムダな支出の一例ですが、現在利用していないものに払うお金を省くことも、家計状態をよくする貯めの見直しです。

今できる節税は?

ご相談者ができる節税は、身近なところでいうと「ふるさと納税」です。ご存知の方も増えていますが、自治体に寄付をすると特産品がもらえる寄付制度のことです。寄付額から2,000円を引いた金額が翌年の住民税から引かれるので、実質2,000円で複数の自治体の特産品がもらえるというお得さが人気です。

サラリーマンの場合は5つの自治体まで、ワンストップ特例制度が使え、確定申告がいりません。6つ以上の自治体に寄付をする場合や、医療費控除を利用する、自営業であるなどの場合は、確定申告をすることで寄付額を翌年の住民税額に反映できます。

ほかに、老後資金作りのiDeCoも節税できます。掛け金が全額所得控除されるので、所得により変わる所得税率(5%、10%、20%、23%など)の分と住民税相当分の10%分の税金が節税できます。

さらに今年に限って言えば、コロナの影響で行けなくなったコンサートなどの払い戻しを受けていないチケット代が、寄付控除の扱いとなる可能性があります。お持ちのチケットが該当するイベントに含まれるかは文化庁、スポーツ庁のサイトで確認していただきたいのですが、もしお手元にあるという場合は節税に利用できる可能性もあります。

運用は、家計状況が改善してから

iDeCoやつみたてNISAなどの運用は、家計が改善し、安定して余剰金ができてから検討をしましょう。iDeCoは私的年金制度ですから、節税などがきく分、現段階では60歳まで引き出すことができません。つみたてNISAはいつでも引き出せますが、引き出す必要ができた時に相場が下がっていれば、積立投資をしていたメリットを受け損ねる可能性もあります。ですから、生活防衛資金となる貯金がしっかりできてから始めることをお勧めしています。

ご相談者は、すでに380万円の貯金がありますから、生活防衛資金はできていますね。家計状況が整えば投資を始めて良いと思います。貯金額に現状不安があるのでしたら、貯金をしながら投資をするというやり方もあります。

このように、段取りを整えながら進めていくと、将来の資産形成までを順調にできるでしょう。まずは家計から。取り組んでみてください。

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