はじめに
15秒の美しい開閉ショー
そして何よりもコンバーチブルの一番の売りである電動ソフトトップの開閉を行ってみました。
ソフトトップとリアクォータウインドウのスイッチはタッチパッド後ろに設置されます
まずルーフ自体はソフトトップが採用されていますが、これらにありがちな閉めた際のシワなどはほぼ皆無に近く、ピンと張られたルーフは本当にソフトトップなのか、と思わせる程です。何よりもルーフを閉じた状態でクーペモデルとは異なるデザインの演出に成功しており、1台でオープンカーとクーペの両方の世界を堪能できる魅力的な仕上がりです。
さてルーフの開閉はセンターコンソールにあるタッチパッドのすぐ後ろにあるスイッチで操作します。この手の装備はスイッチが剥き出しになっていることがほとんどですが、LC500の場合はしっかり蓋が付いています。誤動作防止もありますが、前述したように車外からの見え方も考えると蓋があることはちょっとしたこだわりとしても良いことだと感じました。
開閉時間は約15秒。ルーフを閉じても美しいフォルムはそのままに快適性を高めます
スイッチを入れるとそこにはこれまでの電動ルーフの動きとはひと味違う世界を感じることができました。それは「動きが機械的でない」ことです。少し回りくどい言い方ですが、これまでの電動トップは最初から最後までその動きがまさに機械による動作、抑揚のようなものが無かったのです。
しかしLC500コンバーチブルはレクサスによれば「システム自体に手を加えることで、ルーフの動き出しから動作の切り替え時に0.2秒程度の「タメ」を設けることで緩急がついた筆運びにも似た優雅な動き」としているそうです。
実際、外から見ても動き出しはスムーズで、途中で思わず「ウッ」と唸ってしまうほどのタメ自体は存在しました。そして最後もスムーズにルーフを収納し完了。車内はもちろんですが、車外から見るとその動きに正直魅了されます。
この動き自体は専用の油圧ポンプを二重構造にすることで動作時の静粛性にも配慮しているとのこと。またルーフの開閉自体も時速50km以下であれば行えます。人に見せるためのルーフ操作ではありませんが、信号待ちなどでスッと動かせばその周辺がLC500コンバーチブルのステージになってしまうほどの華のある装備と言えるほどです。