はじめに
2月8日、米EV(電気自動車)メーカーのテスラが約1,600億円のビットコインを購入したと発表しました。ビットコインの価格も一時500万円(1ビットコインあたり)を超えるなど、市場が活気づいています。
そのビットコインなどデジタル通貨の基盤を支える技術として一躍有名となったのが、ブロックチェーンです。今回は、デジタル通貨だけではない、ブロックチェーン技術の活用可能性について解説します。
改ざんが難しいとされるブロックチェーン
ブロックチェーンは管理システム(中央サーバー)を必要とせず、個人間の取引データをネットワークで管理する「分散型台帳」を採用しています。全取引を公開し、互いに監視していることに加え、過去のデータがすべてチェーン上に繋がっているため、改ざんが困難で、取引データの追跡が可能なシステムとなっています。
そのため、銀行のような中間業者を置かずに直接お金や権利(著作権)などの価値の伝達が可能です。さらに、中間業者の介在を省くことによるコスト削減が見込まれています。
暗号資産は、裏付け資産を持たず、投機目的の資金流入が多いことから、ボラティリティの高さが決済機能としては難点とされています。しかし、主に海外送金において、(1)低コスト、(2)ほぼリアルタイムで送金可能、(3)寄付等ダイレクトに相手に届けることが出来る、など利便性も高く、新しい決済手段をもたらしたといえるでしょう。